
長男・輝さんと吟糸ちゃん
自宅に到着。
母・由里絵さん:
「はい抱っこ。まぶしいね。お疲れさま」
この日が来ることを家族全員が待ち望んでいました。
次男・樂ちゃん(4):
「がおー」
元気いっぱいの2人の兄・輝(こう)さん(小1)、樂(らく)ちゃん(4)。
にぎやかな様子に吟糸ちゃんもご機嫌です。
■痰を吸引、食事は「胃ろう」から

胃ろうで食事
母・由里絵さん:
「いくよ、ういさん」
様子を見て痰の吸引。
吟糸ちゃんの食事も、シリンジを使って「胃ろう」から注入します。
輝さんが手伝います。

吟糸ちゃん
長男・輝さん:
「(ういちゃん、どんなことしたら喜ぶ?)こちょこちょです!『一本橋こちょこちょ』とか?」
母・由里絵さん:
「本当にやっと家族そろえたというところでは、きょうは本当に大きな日」
■家族や友達が集まり自宅で誕生日会

家族で2歳の誕生日をお祝い
1週間後―。
長男・輝さん:
「ういとは、2歳の誕生日ということです!」
吟糸ちゃんの誕生日。
祖父母や輝さんの友達家族も集まりました。

胃ろうで食事
由里絵さんは食事作り。家族と同じおかずや、作り置きしたおかゆをミキサーで混ぜます。
母・由里絵さん:
「作ったものを食べてもらえるっていうのは、うれしいですね」
ういちゃんもみんなと食事。
■痰の吸引などケアはほぼ家族が担う

吟糸ちゃんの在宅支援
大きな節目を迎えた家族。「ケア」はこれからが本番です。
生活は大きく変わりました。
竜也さんが出勤する平日はほぼ毎日、「訪問ヘルパー」の看護師が訪れます。
発達を支援する居宅訪問型児童発達支援のスタッフや、訪問看護・リハビリなどさまざまな事業所の連携に支えられています。
家族が目を離すことができるのは、訪問ヘルパーと発達支援のスタッフがいるオレンジ色の部分のみ。平日1日1時間半から4時間ほどです。
1日3回の食事と2回の栄養剤の注入にはそれぞれ1時間半ほどかかかり、夜間を含め大部分のケアは、やはり家族が担わなければなりません。