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664gで生まれた男の子が退院 初めて自宅で祝う2歳の誕生日 2年間の入院生活は「家族中心のケア」で成長や発達を促す 今も24時間体制でケア 両親「寝不足でも成長が喜び」

■1歳で2人の兄と初対面

1歳の誕生日会で兄弟初対面

2024年5月―。

1歳の誕生日会。病室ではありましたが、2人の兄と初めて対面しました。

母・由里絵さん:
「やっと会えたね」

病院に通い医療ケアを学ぶ母・由里絵さん(左)

1歳7カ月になると体重は9キロ余りに。

母・由里絵さん:
「何秒くらいとかあります?」

看護師:
「あまり長くやると苦しくなっちゃう」

この日は由里絵さんが痰の吸引に初めて挑戦しました。

母・由里絵さん:
「だんだんです、教えてもらいながら」

■外出で初めて「風」を感じる

院内のお散歩(提供:高橋さん)

2024年12月、集中治療室から一般の小児科病棟へ。

移動用の呼吸器に切り替え、院内の「お散歩」や、初めての「外出」を経験しました。

初めて「風」を受け、びっくりした様子も。

退院後の生活を見据え、両親は課題を一つ一つクリアしていきました。

県立こども病院 総合小児科・樋口司医師:
「環境の変化で体調を崩すお子さんも多いんですけど、吟糸くんは全然平気で。そういう意味で、すごく彼自身の力があったんだと思います」

年が明けてからは自宅で過ごす時間も設け、ベッドや呼吸器の位置、ケアの手順などを確認しました。

■「やっと迎えに来た」退院の日

退院日、吟糸ちゃんを連れて帰る父・竜也さん

そして、4月12日。

母・由里絵さん:
「やっと迎えに来たって感じです」

退院の日を迎えました。

吟糸ちゃん:
「ぶぶー」

父・竜也さん:
「おうち帰るって、きょう」

母・由里絵さん:
「うれしいね」

県立こども病院総合小児科 樋口司医師

「ファミリーセンタードケア」で両親が積極的にケアに関わってきた成果でもあります。

県立こども病院 総合小児科・樋口司医師:
「すごくスムーズにいったと思います。やっぱり一番はお父さんお母さんの意欲。吟糸くんのケアの中心にいるという自覚を持たれているということ」

■病棟スタッフのお祝いを受け、自宅へ

退院日、病棟スタッフがお祝い

病室を後にすると―

スタッフ:
「すごいじゃーん。がんばったね~パチパチ」

医師:
「これ、病棟から、どうぞ。おめでと~」

病棟から退院を祝う「寄せ書き」のプレゼント。

県立こども病院 総合小児科・樋口司医師:
「ういちゃん頑張れよ、お兄ちゃんたち待ってるでね」

外に出ると桜満開のポカポカ陽気。

母・由里絵さん:
「ちょうどいいね、気持ちいいじゃない、ういちゃん」

2年間過ごしたこども病院からいよいよ伊那市の自宅へ。

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長野放送ニュース