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「死に向かって時間が」“看取り”支える医師(64)「すい臓がん」発覚 痛みと闘い、訪問診療を続ける「自分ができることを死ぬまでやりきりたい」

瀬角医師

瀬角医師:
「まずは1年、生きているっていうこと。感謝しているし、だからこそ、この命を大切にして、やれることを一つ一つやっていかなければいけない。ちょっとつらい時もありますけど、頑張っていろんなことをやっています」

■「自宅で最期を」希望に応え訪問診療

消化器内科を専門に県内外の病院に勤務してきた

神奈川県出身の瀬角医師。信州大学医学部を卒業後、消化器内科を専門に県内外の病院に勤務しました。

終末期の患者と向き合う中、自宅で最期を迎えるという希望をかなえたいと思うように。2021年、還暦の節目に「クリニック」を立ち上げ、訪問診療を始めました。

コロナ禍で、病院では家族や大切な人との時間が制限される中、自宅での「看取り」を選ぶ人が増え、24時間365日の体制で患者と家族を支えてきました。

瀬角医師(2021年):
「死ぬんじゃなくて、その最期の日までその人らしく生きるんだ」

■開業から約3年余りで「がん」発覚

抗がん剤治療(撮影:瀬角医師)

力を尽くす中、開業からわずか3年余りで発覚した「すい臓がん」。それでも、瀬角医師は前を向いていました。

瀬角医師(2024年8月):
「負けたくないなっていう思いですよね。自分に期待してくれる患者さんに対して、もうだめです、っていうことは言いたくない」

翌月から通院での抗がん剤治療を始めました。

瀬角医師:
「抗がん剤の点滴が始まっています。まあとにかく、やるっきゃない」

■副作用と闘いながら訪問診療を継続

訪問診療へ

新規の受け付けは一時的に休止しましたが、訪問診療は続けました。

瀬角医師(2024年10月):
「首のところだけワーッと皮疹が出たんです」

副作用でかゆみに悩まされながらも…。

瀬角医師:
「使う薬とかにもよると思うんですけど、自分の体と相談しながらなら、もちろん、仕事は続けられると思うし、ほとんど運転も全部任せちゃって、助手席でふんぞり返って」

支えるのは、クリニックの薬剤師でもある瀬角医師の次女です。

瀬角医師の次女(薬剤師):
「仕事を取ったら、ふぬけになるんじゃないかと思います。仕事をやってるのが自分、だと思ってる」

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