
約2カ月ほどで退院(提供:栗木さん)
2カ月ほどで智矢ちゃんは2700グラムほどになり退院しましたが、その後も育児への不安は尽きませんでした。
母子手帳の成長の記録は、途中で止まってしまいます。

母子手帳への記録は途中で止まってしまう
栗木沙織さん:
「体重も、(発育曲線の)範囲外から始まってるので、途中まで書いていたんですけど、なんかもういいやって、なっちゃって。『初めてお座りをした日は何月何日』みたいな記入欄があって、覚えてない。記録してあげられなかったなっていうのは(涙)」
■こども病院の医師と看護師が監修

提供:栗木さん
不安や悩みを抱え、SNSなどで情報を探っていると、全国で「リトルベビーハンドブック」の導入が進んでいることを知ります。
長野県にはなかったためサークルを立ち上げ要望することにしたのです。
栗木沙織さん:
「母子手帳だと書けないこととか、手帳を開きたくない時もたくさんあるんですけど、その子のスピードに合わせた成長を記録して、よりどころみたいになってほしいな」

低体重出生児との関りについてアドバイス
手帳は子どもの成長に、家族がどう関わればよいか、リトルベビーの親目線で作られています。
NICY(新生児集中治療室)での過ごし方をはじめ、低出生体重児によくある「鉄欠乏性貧血」や「便秘」の悩みへのアドバイスも。

監修した県立こども病院の副院長・広間医師(右)と深尾看護師長(左)
監修したのは、こども病院の医師と看護師です。
県立こども病院 副院長・広間武彦医師:
「(ハンドブックがあれば)ご家族として過ごしていただく形で自信がつきますし、赤ちゃんが退院した後も、そこにつなげられる」

成長の記録は0メモリから
「成長の記録」は、栗木さんが要望したように体重0gからスタート。
「育児の記録」も指標はなく、成長に応じて書き込みます。

成長に合わせ「はじめて」の記念日も
こども病院・深尾有紀 看護師長:
「母子手帳だとどうしても『何カ月目で何ができる』というような表現のされ方が多い。今回は『何カ月で何ができた』っていう形。正解があるわけではないので、そのお子さんにとっての初めて記念日が積み重なるといいな」