
あんず染めのショール
草木染めならではの優しい色あいが次第に評判となり、1988年の長野市を皮切りに首都圏のデパートなどで個展を開くようになると作品も売れるようになった。
染織作家・窪田孟恒さん(82):
「アンズと出会ってずっと絣を織り続けてこられたというのは、アンズに(命を)拾われたんだなと思いますね」
■意欲衰えず「ゴールなんてない」

麻績村で開催中の作品展
麻績村で開催中の作品展。この日は、村の地域おこし協力隊で伝統工芸班のメンバーが訪れ、食い入るように見つめていた。
訪れた人は:
「地元の千曲のアンズでいろんな色を展開されていてすごいなと」
「アンズだけとは思えない色のバリエーション、全部暖かい色だと思いました」

窪田孟恒さん作
染織作家・窪田孟恒さん(82):
「私も独り善がりで作っているものですから、お客さんとのコミュニケーションの中でもうちょっと頑張らなきゃいけないのかなと、(作品展は)勇気をもらったりしますから、とてもありがたい」

染織作家・窪田孟恒さん(82)
一冊の本を切っ掛けに職人の世界に飛び込み、故郷のアンズに助けられ作家としての道を歩んできた窪田さん。創作意欲は82歳になった今も、衰えていない。
染織作家・窪田孟恒さん(82):
「とてもゴールなんてないです。どこにもないものを見たいわけ。僕が感動しないと皆さんに感動が伝わらないのでこれだというものに出会いたいですね。まだまだ遠いです、はるか向こう」