
特殊詐欺事件で警察官を名乗る男がターゲットとビデオ通話する様子を映した画像(提供:県警)
警察官をかたって現金などをだまし取る手口の詐欺被害が長野県内でも増えています。長野県警は犯行の様子を映した画像を公開し、注意を呼びかけています。
警察官の制服を着て警察手帳をかざす男。一見、本物の警察官のようですが、まったくの偽物です。
これは2025年、県内で確認された特殊詐欺事件で警察官を名乗る男がターゲットとビデオ通話する様子を映した画像です。
県内では、2025年に入り警察官をかたって現金や電子マネーなどをだまし取る手口の詐欺被害が急増しています。
県警によりますと、5月末までで被害は44件、約2億8400万円に上り、2024年の同じ時期と比べて37件、約1億6500万円増えています。
目立っているのがビデオ通話を使った手口です。警察官を名乗り、「詐欺事件であなたの口座が悪用されている」などと捜査名目の電話をかけ、信用させるためにSNSのビデオ通話に誘導します。
そして、被害者の氏名や住所が載った、偽の逮捕状や差押許可状も示し、「口座の金の紙幣番号を確認する」などと言って現金を送るよう要求する手口だということです。
県警は、「警察官がSNSでやりとりをすることや、捜査と称してお金を求めることは絶対にない」として、知らない番号からかかってきた電話には出ないようにするなど注意を呼びかけています。