
小林あか里選手(弱虫ペダルサイクリングチーム所属)
特集はパリオリンピックを目指す女性アスリートです。マウンテンバイク、小林あか里選手。同じ競技のオリンピアンでもある母の背中を追って夢の舞台を目指し、この秋、大一番に挑みます。
■大一番に向けトレーニング

トレーニングに励む小林あか里選手(8月17日/安曇野市)
林間コースを駆け抜けるマウンテンバイク。長野県安曇野市の小林あか里選手(22)です。(弱虫ペダルサイクリングチーム所属)
パリオリンピックへの出場権をかけた10月のアジア選手権に向けてトレーニングに励んでいます。
小林あか里選手:
「メンタルの部分でもフィジカルの部分でも勝っていかないといけないので、今より2段階くらい強くなっていかないと」
■母娘“二人三脚”の挑戦

母親の可奈子さんは長く日本のマウンテンバイク界を引っ張った第一人者
練習を見守るのは母・可奈子さん(53)です。
母・可奈子さん:
「100分の1秒から削っていく練習をしないとね。積もり積もって、1秒、10秒、1分になるから」
母と娘、二人三脚の挑戦が続きます。

1996年のアトランタオリンピックに出場した加奈子さん(1995年取材)
可奈子さんは長く日本のマウンテンバイク界を引っ張った第一人者でした。マウンテンバイクが初めて正式種目になった1996年のアトランタオリンピックに出場。23位で完走しました。
■母の厳しい英才教育 本心は

小さい頃のあか里さん(提供写真:可奈子さん)
その5年後に生まれたあか里さん。父親もマウンテンバイクの選手ということもあり、いつの間にか自転車にまたがっていました。
その後、母の厳しい英才教育を受け上達していったあか里さん。ただ、本心はー。
小林あか里選手(2022年12月取材):
「『なんで私こんな自転車なんてやっているんだろう』とずっと思ってました(練習中)山の途中でおいてかれるんですよ。1人で先に帰ったりしたり」
■妹の病気…自分を見つめ直す

高校2年生の頃のあか里さん
あか里さんには、これまでに二つ転機がありました。
最初は高校2年生のとき。妹・はる香さんが「急性リンパ性白血病」を患い、1年近く入院。
あか里さんは自分を見つめ直しました。

初めての国際大会で表彰台に(提供写真:可奈子さん)
小林あか里選手(2022年12月取材):
「妹が病院で苦しんでいるのを見て私が今できることといったら、この自転車を全力でやってみようと思って、初めての国際大会で表彰台にのれたので、それがすごくうれしくて、自信にもなってこの競技で世界を目指したいと思いました」