
改修前
夫婦がこの場所と出会ったのは、 24年前 。遊びに来た時にたまたま通りがかり、ほれ込んだと言います。
牧野嶋良巳さん:
「(飯綱は)清々しいです、いるだけで。裏には小川が偶然あって」
牧野嶋智佳子さん:
「2人で老後の楽しみで、のんびり近所の方とお茶飲んだり、お菓子を食べたりできたらいいと思って買った」

改修後
別荘にしようと空き家だった建物と土地を購入。夫の良巳さんは、当時、上越市の病院で放射線技師 として働いていて、休日ごとに飯綱高原に通い、1人でリフォームを始めました。
作業はすべて独学。資材も知人から譲り受けたものを使い、低予算で進めてきました。ただ、最初からメルヘンチックな建物にしようとしていたわけではないと言います。
牧野嶋良巳さん:
「本当は石を貼りたいけどお金も時間もないし、塗ってしまえばいいかなと始めたらこれでいいかなと思って。(色は)ホームセンターで売っている3色、赤、青、黄色と、そんなにホームセンターにないから、かえって良かったのではないか」
様変わりしていく建物を見た智佳子さんは。
牧野嶋智佳子さん:
「なんか来たら違っている、来るたびにいろいろ変わっていた。この人がこういうかわいい色使うのかと思いましたけど」
別荘を購入したころ、老後の楽しみにしようと製菓の専門学校に入り、お菓子作りを学んだ智佳子さん。卒業後、病院のカフェなどで菓子の販売を始め、 2020年に上越市の自宅の一角に「くるみぼーる」を開業しました。その頃には、飯綱高原の別荘で店を開くことも決めていました。
牧野嶋智佳子さん:
「せっかく長野の家があるから、長野でお父さんに頑張ってもらって(長野でも)やろうと。老後の楽しみでできればいいかなと思って」

「くるみぼーる」のお菓子 (画像提供:牧野嶋さん)
建物のリフォームが進んだ2024年8月から 、週末限定で、上越の店で作った商品を持ち込み、販売を始めました。
するとー。
牧野嶋智佳子さん:
「反応はすごい、メルヘンだね、不思議な国とか」
牧野嶋良巳さん:
「女の子はラプンツェルの格好したりして来るから」
SNSなどで建物が評判となり、たちまち多くの客が訪れるように。
数に限りがあり、すぐに売り切れていましたが、より多くの客に商品を届けるため、飯綱高原の店にも厨房をつくり、お菓子作りの拠点を移すことにしました。