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黄色の帽子ではなく…小学校で「ヘルメット登下校」昭和40年代から着用 長野県東信地方では“当たり前” 自家用車が普及…全国で交通事故死は1万人超「通学途中の重大事故の防止に」

■ほかの地域の人は「ちょっと驚き」

ヘルメットをかぶる児童たち

東信では「当たり前」となっているヘルメット登校。他の地域の人は。

長野市出身:
「帽子をかぶって登校しているのが“当たり前”なんじゃないかなと思う」

長野市出身:
「よく東信に行きますけど、上田方面はみんなかぶってますよね、確かに。自転車に乗っている分には自然には見えるけど、歩いてヘルメットは違和感がありますね」

県外出身の人は。

夫(埼玉出身):
「(ヘルメットを)通学でっていうのは見たことない」

妻(茨城出身):
「徒歩でもですよね。ちょっと驚きは感じます」

■なぜ東信地方で広がった?

交通事故による死者数(警察庁まとめ)

では、なぜ東信地方で広がったのでしょうか。

上田市では、昭和43(1968)年に新入学児童へのヘルメットの配布を始めていて、今回、記録が残っている自治体の中では最も古くから続いています。

昭和40年代は自家用車の普及が急速に広がった一方で、信号などの整備はまだ進んでいなかった時代。全国の交通事故による死者は年間1万人を超え、ピークの昭和45(1970)年は1万6765人と、2024年の6倍以上でした。

当時、登下校中の安全確保の必要性が高まるなか、東信地方では、どこかの学校でヘルメット登校が始まり、近隣の自治体に広がっていったとみられます。

佐久市出身(40代):
「(当時)30年近く前ですけど、通学路って歩道もないし、今みたいに歩道のレーンが確実に決まっていたわけでもない。道路(車道)を寄って歩いてっていうのがあったので、そこの危険性が当時はあったのかな」

佐久市生活環境課・畠山武尚さん:
「東信地域が国道を含め、かなり広い道が多いのではないかと思っていて、自動車もスピードを出して運転している車が多いこともあると思いますので、子どもたちの安全を考えて広まっているのではないかと」

■鹿児島市では噴火に備えて着用

提供:桜峰小学校(鹿児島市)

さらに、理由はあるのでしょうか?

全国では、静岡県浜松市や茨城県牛久市などで「ヘルメット登校」の例があります。

気になるのは鹿児島市。桜島のふもとにある桜峰小学校では噴火に備えて登下校や校外学習の際にヘルメットをかぶっています。

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