
連日のように雪かきに追われる村民
特集は豪雪地・長野県栄村のカメラスケッチです。この冬は特に雪が多く、住民は雪かきに追われながら「ねこつぐら」作りなど手仕事をして春を待っています。住民を支える食堂も取材しました。

積雪は3mほど
豪雪地・栄村。
この冬は雪が多く、取材した前の週の積雪は3mほどになっていました。
村民は連日のように雪かきに追われています。

雪かきをする村民
村民(77):
「まさか今年こんなになると思わなかった。もうお疲れモードです」
村民(80):
「雪はもういらない。頑張ってやるよかしょうがない。足腰達者で生きているうちは、自分の周りのことぐらいできなきゃ困ると思って」

自宅で「ねこつぐら」を作る関谷さん
雪に閉ざされる村。長く伝わる冬の「手仕事」があります。
自宅の一室でわらを編んでいるのは、堺地区の関谷富夫さん(73)・知子さん(75)の夫婦。子ども2人は独立し、今は2人暮らしです。
富夫さんが作っているのは「ねこつぐら」。
関谷富夫さん:
「冬の楽しみみたいにやっている」

猫つぐら
「ねこつぐら」は猫の寝床。農家の収入源として昔から作られてきました。
村は30年以上前から、新たな産業にと力を入れ、全国に販売。
講習会も盛んに開かれ、多いときには70人を超える作り手がいました。

「これ作ったりして、あとは適当に晩酌して」
しかし、高齢化が進み現在の作り手は10人ほど。富夫さんは定年退職後、農業をしてきましたがー
関谷富夫さん:
「ひまだったから(笑)。(妻に)言われたんだよ『ぼーっとしないで、やった方がいい』」
5、6年前から、ねこつぐらを作る知子さんに勧められ1年ほど前に始めました。使っているワラは田んぼで稲刈りした後、はぜにかけて乾燥させたものです。
富夫さんは村の「支援員」として除雪作業にも当たっていて、この日は息抜きの手仕事です。
関谷富夫さん:
「除雪関係が、高齢者のところやらないといけないから、朝2時間ぐらい出て、夕方も2時間。(ねこつぐらは)合間に、気晴らし。一日一日、除雪したり、これ作ったりして、あとは適当に晩酌して」