■「地域を診る」「生活を診る」

高桑雅弘さん
医師と料理人。
異なる2つの道ですが高桑さんは地域医療の延長線上で一つにできるのではと考えるようになります。
高桑雅弘さん:
「最終的には『地域を診る』『生活を診る』ということをしたくて、医師という肩書を持っているし、お店を持っている自分が1つになっていくのを目指しています。二刀流は成長の過程だと考えている」
■週3日医師として訪問診療

現在は週3日、福井で訪問診療を担う
医師として働きながら飲食店も営むという「二刀流」。
2024年4月、このチャレンジに理解を示してくれた医療法人に入り現在は週3日、福井で訪問診療を担っています。
高桑雅弘さん:
「病院で医療をしていた頃よりはこちらが好きだなと思うのは、より生活に近いというか生活の延長に乗っかている医療だと思うので」
この日は4軒を訪問。血圧測定や検温などの問診、薬の処方などを行いました。

同僚は
同僚はー
医療法人社団オレンジ・細道徹さん:
「彼にしかないユニークさとか特性とか人間性の部分が大きいので、活躍してもらえたら」
■3日間は店の厨房に

選べる前菜盛り合わせ6種(1980円)
医師の仕事を終えるとおよそ3時間かけて小諸に戻り、週の残り3日は、店の厨房に立ちます。
高桑雅弘さん:
「イタリアンで言うとハーブが大事、ローズマリーとか」
店で提供する料理は「地中海食」。イタリアやギリシャで食べられている、野菜やオリーブオイルをふんだんに使った料理で肉などの動物性たんぱく質の摂取頻度が低いため、健康に良いとされています。
■決め手は「目力」

医療法人社団オレンジ・藤岡聡子さん
この日、開店前に医療法人の上司が訪ねてきました。
医師と料理人の両立は前代未聞。そんな高桑さんを受け入れようと思ったのはー
医療法人社団オレンジ・藤岡聡子さん:
「やっぱもう目力かな。やっぱ根っこを信じられるのは目と目を合わせて、『やりたいんですよ』って言うと、なんかこっちまでやろうかという気持ちに。医師も一人の人間ですから、一人の人間として目の前の方の暮らしを支える方法がたくさんあることの大きな気付きになってくれたらいいと思う。まい進する一つの姿としていろんな方の目にとめてもらったら」