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「親子支えたい」72歳で保育園設立 リタイア返上 移住先の村で園長として奮闘中 赤ちゃんおんぶして働く母親と出会い、「保育士魂」再び 移住者が移住者支える…村は感謝

八ヶ岳風の子保育園 橘田美千代園長

東京で長く保育に携わった女性が移住した長野県原村で乳児保育園を設立しました。当時の年齢は72歳。のんびり過ごすはずでしたが、75歳になった現在も園長として、地域の親子を支える忙しい日々を送っています。

■72歳で乳児保育園を開設

八ヶ岳風の子保育園の園児たち

遊具からジャンプする女の子:
「みてて!」

寒くても外で元気いっぱいに遊ぶの子どもたち。

「あー」

まだ歩けない赤ちゃんもいます。長野県原村にある「八ヶ岳風の子保育園」の園児たちです。

八ヶ岳風の子保育園

こちらは3年前に設立された0歳から4歳までを預かる乳児保育園。村は八ヶ岳の麓にあり、「自然豊かな場所で子育てをしたい」と移住してくる世帯も多く、こちらの園が「受け皿」の一つになっています。

東京から移住・1歳児の母:
「自然に囲まれてリラックスして過ごしてほしいという考えがあって、まさにその価値観を体現してくれる保育園だなと」

父親(イギリス出身):
「毎日、楽しんでいると思います」

橘田美千代園長(75)

園長の橘田美千代さんも移住者。保育士のキャリアを生かし園を立ち上げました。72歳で再び園長になるとは夢にも思っていなかったと言います。

橘田美千代園長:
「今、こういう仕事ができてありがたいなと思ってます。今までやってきたことが生かせたというか。自分も年のことは忘れるぐらい、毎日楽しい」

■長いキャリア 東京で50年前から親子支える

50年前、共同保育所の施設長に(提供:橘田さん)

千葉県出身の橘田さん。教員を目指していましたが、知り合いに頼まれ、24歳で東京・品川にある無認可の「共同保育所」の施設長に就きました。

橘田美千代園長:
「子どもは苦手だと思ってたんですよ。だけど仕事してみたら、毎日、目に見えるような成長・発達だったので、すごい楽しくて」

橘田さん(31歳頃)と次女(提供:橘田さん)

その後、保育士の免許を取得。0歳児保育の制度がない50年前から働く母親を支えてきました。

橘田美千代園長:
「(当時は)お母さんたちは職場でも、ご家族にも、『そんな小さい子を預けて働くなんて、とんでもない』っていう時代でしたから。苦労しながら、子育てと仕事を両立させていくってことがすごいなと思って尊敬してましたね」

その後、自身も2人の娘を育てながら、保育士を続け、67歳でリタイアするまで、2つの園で園長を務めました。

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長野放送ニュース

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