特集はご当地おでんです。ぐっと冷え込み、おでんの恋しい季節になりました。長野県飯田地域の定番は、刻んだネギのたれをつけて食べる「ねぎだれおでん」です。ルーツや作り方などを深掘りしてみました。
■「ねぎだれおでん」誕生のきっかけは?
大根にちくわ、こんにゃくも。県内も冷え込みが進み、「おでんの季節」が巡ってきました。
飯田市の「味処 丸現」。創業およそ80年になります。
おでんと言えば、からしやみそを付けるのが定番ですが、「丸現」ではー。
かけているのは「ねぎだれ」です。
飯田市内から:
「最高だね。大好きでしょっちゅうここへきて頼む」
食品メーカー「紀文」による「47都道府県家庭の鍋料理調査」によりますと、「ご当地おでん」は22都道府県に23種あり、県内からは「ねぎしょうゆだれ」をおでんにかける「飯田風おでん」が紹介されています。
「ねぎだれ」の発祥の店とされる「丸現」。
70年ほど前、初代の歓一さんの時代に、常連客からリクエストがあり、誕生につながったそうです。
味処 丸現 3代目・細沢浩紹さん(53):
「そのお客さんがネギ好きで最初は『ネギだけをかけてくれ』と、おでんに。それを見てたおじいちゃんがちょっとアレンジしたのがねぎだれだと言われてます」
■70年で地域の味に
味処 丸現 3代目・細沢浩紹さん:
「これがねぎだれになります」
柔らかく甘みがある市内の長ネギを細かく刻み、しょうゆなど3種類の調味料で味付けし、数日間、漬け込んでいます。
おでんのだしも「ねぎだれ」を前提にしています。
味処 丸現3代目・細沢浩紹さん(53):
「カツオと昆布のだしで。ねぎだれがちょっと濃い味なので普通のより薄味なのかな、やさしい感じの味になってる」
70代(松川町):
「うまい。おでんの力を最大限に引き出しているのが、ねぎだれかな。そういうふうに思っちゃった人は(家で)ねぎだれ作っちゃう。ねぎだれとおでんがあれば何もいらない。それで酒がいっぱい飲めちゃう」