
学校で最後のリハーサル(9月3日)
葬儀に参列した清水さんはー。
「おばあちゃんに感謝」・清水冴恭さん:
「この日、僕は、目が不自由でも周りと同じようにできる姿をみんなに見てもらいたいと思い、『僕がやります』といって、祖母が納められている棺を運んだり、葬儀の準備、片付けなども率先して取り組んだりしました」
成長した姿を祖母に見せられなかった後悔。その日から人に気付いてもらうのを待つのではなく、できることを自分から発信しようという意識に変わったと言います。
「おばあちゃんに感謝」・清水冴恭さん:
「それ以来、僕はできることは躊躇せず、自分から『できます』と伝えようと心掛けています」

弁論大会の関東甲信越地区大会で優勝
こうした経験や祖母への思いをまとめ清水さんは関東甲信越地区の弁論大会に出場。
みごと優勝し、全国大会に進みました。
松本盲学校では22年ぶりの快挙です。全国大会では自分の成長を伝えることで障害がある人への見方が少しでも変わればと願っています。

ブラインドサッカーをする清水さん
松本盲学校 高等部3年・清水冴恭さん:
「見えないとできないのかな、とか周りの人に過保護に見られて、本当はできるのに伝えられないとかそういう思いが出てくるけど、それを乗り越えて、自分が『できるよ』って伝えていかないと周りの人たちの見る目は変わらない。見えにくくても見えなくてもできるんだって。工夫すればできるんだ、っていうふうに周りの人たちにインプットする。それが広まっていって、大きな話ですけど、障害者・健常者関係なく生活していくために、生活できる社会につながってくるのかな」

学校で最後のリハーサル(9月3日)
祖母との別れを通じて少し大人になった清水さん。次の目標は、大学生になって一人暮らしをすることです。
弁論テーマ「おばあちゃんに感謝」・清水冴恭さん:
「一人で頑張る姿を一番見せたい祖母は、もうこの世にはいないけれど、自立して生活している姿を家族にみせ、安心させることが今の大きな夢です」
※全国大会は3位でした