四半世紀の果てに・・・
長野放送アナウンサーがリレーで産経新聞の長野版に寄稿しているコラム「VOICE」。
6月13日掲載分はわたくし宮本が担当しました。
今回のコラムの主人公はこの写真です!
みなさま、ぜひご一読ください!
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人に自慢出来ることがあるとすれば、
それは物を大切に長く使うことに尽きます。
挙げればキリがありませんが、
小学校低学年の時に買ってもらったグローブは
大学の頃まで草野球で使っていましたし、
大学生時代に着ていたスタジアムジャンパーやダッフルコートは
今でもクローゼットに仲良く並んでいます。
社会人3年目に買ったお気に入りの靴は、
現在3回目の修理に出していてもうすぐ手元に戻ってきます。
さて、25年間使ってきて、先日壊れてしまったものがあります。
アナウンサーの必需品の一つで、
自分の耳の穴の型を取って作った世界に一つだけの「イヤホン」です。
ビニール製のチューブが経年劣化で硬くなり、
ある瞬間にあっけなく割れてしまったのです。
もう使えなくなったイヤホンを見つめていると、
ふいに「大きな古時計」の詞とメロディーが頭の中に流れてきました。
アナウンサーになってから長い歳月をともに過ごした同士は、
今デスクの引き出しの中で静かに眠っています。