日常の境目にある風景
「平成」の終わり、そして「令和」の始まりに向けて、
カウントダウンが始まっています。
みなさんそれぞれに平成という時代に思いを巡らせているのではないでしょうか。
平成が始まった時、私は高校2年生でした。
それから大学進学、就職、結婚、子供の誕生と、
人生の大きな節目を「平成」の時代の中で迎えました。
すでに人生の折り返しを過ぎた?私にとって
「令和」はどんな時代になるのか。
実り多い時間を過ごしたいと思っていますが・・・。
さて毎週木曜日に産経新聞の長野版に掲載している
NBSアナウンサーのリレーコラム「VOICE」に寄稿したコラムを転載します。
ぜひご一読ください。
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「平成」から「令和」へ。
今日本に住む私たちはみな時代の転換点に立っています。
転換点・・・何かが終わり何かが始まる境目。
普段の生活の中でも境目は時々顔を出します。
例えば一日の仕事に区切りを付けプライベートな時間に移る時もその一つですが、
私の場合そこにあるのはお酒です。
一日二合の熱燗で気持ちを切り替えるのが日課です。
愛用のチロリに信州の地酒一合を注ぎ、沸かした湯に沈めます。
待つことおよそ2分。
湯の熱がじわじわ日本酒に伝わり、50度ぐらいに温まった所で準備は完了。
食卓に腰を下ろし、まず一口グイッとあおります。
気持ちが和み、身体の内側にたまった疲れがほどけていく感覚。
これを至福と言わず何と表現すればいいでしょう。
そうして一口また一口含むたびに
翌日の仕事への気力とエネルギーが湧いてくるのです。
何かを境に気持ちを新たにする。
そこには時代の大きなうねりもささやかな日常も大きな差はないと感じています。