西城秀樹さんの訃報によせて
歌手の西城秀樹さん(63)が、今月16日、他界されました。
西城さんとは、2012年に「ストップ脳卒中」というシンポジウムでご一緒させていただいたことがあります。
2度の脳梗塞の経験や、リハビリのお話を熱く語ってくださったことを今でも鮮明に覚えており、私も、西城さんの訃報に大きなショックを受けたひとりです。
西城さんにインタビューさせていただいた際、今でも心に残る熱いメッセージがありましたので、この場をかりて紹介させていただきます。
僕が病気で学んだことは、
「いま、自分にできる低いハードルを越えること」
「前を向くこと」
1年、 2年かかるかもしれないけれど、毎日小さな目標を立ててがんばる。
これが、励みになり、僕は生きているという実感になり、あすの僕をつくってくれる。
「(脳卒中などの)患者さんを甘やかすのではなく、同情するわけでもなく、一緒に治そうという気持ちでいてください」
手を差しのべるよりも、「やってごらん、できるよね」の言葉が必要だった。
シンポジウムの時も、ご登壇いただく際、時間がかかっても誰の手も借りず自力で歩いていらした西城さんの姿は、脳裏に焼き付いています。
来場くださった方たちそれぞれに何かを感じさせる一場面だったと思います。
自身に厳しく、また愛情深い方だと感じた瞬間でした。
西城さんは、こんな言葉も口にしていました。
病気をしてから、小さな喜びを実感できるようになった。
こんなに人生って素晴らしいんだと、幸せの価値観が変わった。
常に自分を奮い立たせ、前を向いて進む努力を絶やさなかった西城さん。
西城秀樹さんのご冥福を、心からお祈り申しあげます。