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軽井沢パン最前線 「10年継ぐ自家製酵母」「火と粉に立ち返る」 標高1000mの高原で磨かれる哲学、3日熟成の食パンや薪窯が生む香りとうまみ 地元客を引きつけてやまない魅力に迫る #2

■修行時代から大切に継ぐ自家製酵母

シオルベーカリー(長野県軽井沢町)

長野県軽井沢町の西部・長倉地区、浅間山を望む標高1000メートルの高原に「シオルベーカリー」はあります。

地元出身の小須田健二さんが、妻の未知子さんとともに、2021年4月に開いた店です。

小須田健二さん:
「今年の4月で丸5年になります。ちょうどここで生まれ育って」

二十代でパン職人を志し、各地の名店で修行を積んだ後、京都の人気店で8年間腕を磨き、ふるさとの軽井沢に戻ってきました。

小須田さんが修行時代から大切にしてきたものがあります。

「粉と水だけで起こした酵母で、10年間大事に継いで、うちのパンの要になる酵母なんです」と語る自家製酵母。

毎日「おいしいパンはなにか」を考え続けてきた修行時代の問いが、今も変わらず小須田さんのパン作りの根幹をなしています。

■3日間かけて生地を作る食パン

3日間かけて作る食パン

「シオルベーカリー」の看板商品は食パンです。

水分をたっぷり含んだ生地は、まるでお餅のような弾力を持ち、熟成と発酵を繰り返しながら3日間かけて作られます。

小須田健二さん:
「長い時間かけないと、でんぷんの甘みとか小麦のうまみとかそういった部分が出てこない」

窯での焼成は高温、短時間で仕上げ、しっとりもっちりした食パンに焼き上げます。

食べてみると、しっとりした生地の中に旨みがじわりと広がり、耳まで柔らかい。

素材と時間を丁寧に扱った先にしか生まれない味わいがあります。

地元の常連客が毎週足を運び、「来るたびに今週も来てよかったなという気になります」と話す様子からも、その人気のほどがうかがえます。

■「魔法をかけると違うパンになる」

浅間山の麓にある店舗

食パン以外にも、「シオルベーカリー」にはこだわりが詰まった商品が並びます。

ブリオッシュ生地のメロンパンは、上のクッキー生地にメレンゲ菓子をイメージした独自の工夫を施しています。

小須田健二さん:
「さっくりしてるんですけど、食べた時にしゅわっと消えてくような食感をイメージして作ってます」

食べると、サクサクした周囲の生地の食感とふわっとした中身、しっとりした底部が三段構えのおいしさを作り出しています。

また、京都の修行先からヒントを得た「ほうじ茶あんパン」は、生地ではなく、あんこにほうじ茶を練り込むことで、より風味豊かに仕上げています。

甘夏にホワイトチョコを合わせた「甘夏ノア」は、くるみ入りの生地との組み合わせが秀逸で、甘酸っぱさとホワイトチョコの甘さが見事に調和。

どのパンにも「知恵と工夫」が詰まっているのが、シオルベーカリーの魅力です。

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長野放送ニュース

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