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繊細な味と色彩で多くの人を魅了 女性料理人が「信州の名工」に 師匠の背中を追い「一生勉強」 長野市の予約制の日本料理店

「信州の名工」に選ばれた小笠原理香さん

卓越した技能を持つ職人などを称える「信州の名工」に今年度、16人が選ばれました。このうち、調理人の部門では長野市の日本料理店「ゆ庵」の小笠原理香さんが選ばれました。小笠原さんは「現代の名工」でもある師匠の背中を追い「一生、勉強していきたい」と話しています。

長野市吉田の予約制の日本料理店「ゆ庵」。料理人の小笠原理香さん(50)が見事な包丁さばきで野菜を飾り切りしていきます。

料理人・小笠原理香さん:
「“桔梗”の花の形」

料理人となって27年。旬の食材を使った料理は繊細な味と色彩で多くの人を魅了し、全国規模のコンクールで受賞を重ねてきました。

そして、今年度、卓越した技能を持つ職人を称える「信州の名工」にも選ばれました。

小笠原理香さん:
「自分はこの道に入って、親方はもちろん、本当に調理師会の皆さんに育てていただいて、それで本当に今の自分があるので、もう感謝しかない」

厳しく、温かく指導してきた師匠の湯本忠仁さんは―。

師匠・湯本忠仁さん:
「自分もね、うれしいけれども、また本人に原点に返ってもらってね、この道に入った頃のことを思い出してもらって」

こちらは11年前の映像です。小笠原さんは都内の大学の英語英文科で学びましたが、料理上手な母親の和食の味が忘れられず日本料理人の道に進みました。

25年前に湯本さんに誘われ「ゆ庵」へ。湯本さんは2000年に「信州の名工」に、2009年には全国の職人から選ばれる「現代の名工」に、そして2019年には「旭日双光章」も受章しています。

全国規模のコンクールで受賞を重ねる

11年前の小笠原さんは―。

料理人・小笠原理香さん:
「日々、修業ですので、本当に覚えることがたくさんあって、それを身に付けて自分で判断できるようになっていければいいと思う」

「日々、修業」。

今でもそのスタンスは変わりません。

小笠原理香さん:
「(包丁が)正しく使えるか基本中の基本なので、いまだ勉強中ですけど」

師匠・湯本忠仁さん:
「いつも謙虚でいろっていうことをね、時々話したんだけど、恥をかくことも大事だし、もう謙虚な気持ちがあれば恥かいたって、また次に生かせるので」

実は小笠原さんの父親も「現代の名工」に選ばれた「瓦職人」。父親、そして師匠の湯本さんの背中を追いながら小笠原さんは「勉強」し続けます。

小笠原理香さん:
「本当に信州は食材も豊富ですし、信州のものをずっと扱っていきたい。これでいいっていうものがないので、もう本当に突き詰めていくしかない。もう本当に一生勉強ですね」

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