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ケーキ店、おでんが売りの店は悲鳴…卵の価格高騰“1キロ当たり326円” 「エッグショック」に迫る高値 

「卵」の価格が高騰しています。10月の平均卸価格はMサイズ1キロ当たり326円。「エッグショック」と言われた2023年に迫る水準です。さらに先日、北海道で鳥インフルエンザも確認され、さらなる高騰も懸念されています。繁忙期が近づくケーキ店やおでんが売りの店を取材しました。

パティスリー・オー・スガ・大菅和彦さん

長野市の権堂アーケードから路地を入った先にある「パティスリー・オー・スガ」。昔ながらの「タヌキケーキ」などバタークリームを使ったケーキが人気の町の洋菓子店です。

店主の大菅和彦さん。今、頭を悩ませているのがケーキ作りに欠かせない「卵」の価格高騰です。

パティスリー・オー・スガ・大菅和彦さん:
「高止まり。高くなったまま値下がり傾向はない。(業者からは)飼料の値上がり、運送代、鳥インフルエンザの関係で(値上げと)」

卵Mサイズ1キログラム当たりの平均卸売価格(JA全農たまご 東京)

「価格の優等生」とも呼ばれる卵。JA全農たまごによりますと、10月のMサイズ1キロ当たりの平均卸売価格は326円。2024年1年間は100円台後半から200円台後半で推移していましたが、今年に入り一気に値上がりしました。「エッグショック」と呼ばれた2023年の350円に迫る高値となっています。

背景にあるのは燃油・飼料価格の上昇。また、2024年、鳥インフルエンザで多くが殺処分されたことや今年の猛暑でニワトリが夏バテし生産量が減少したことも挙げられています。

ケーキ作りに使う卵

「オー・スガ」では1カ月に1ケース10キロ入りの卵を4ケースほど使っていますが―。

大菅和彦さん:
「2年くらい前と比べると、もう1ケース買えるくらい上がっているので非常に大変」

砂糖の仕入れ価格が2023年の1.5倍ほどになるなどケーキに使う材料は卵以外も軒並み高騰。しかし、店では一部を除いて値段を据え置いています。

大菅和彦さん:
「値上がった分だけそのまま(店頭価格に)上乗せしてしまうと、とてもじゃないけど売れるような金額にならない、高くなっちゃって。消費者も物価高で大変な思いをしているじゃないですか。そういう点でいうと(大幅な値上げは)非常に厳しい状態」

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長野放送ニュース