
小林その子さん
28歳の時には、長野市の理容院で見習いをしていた昌平さんが婿入りして結婚。2人の子どもにも恵まれ、昌平さんと2人で店を続けてきました。
小林さん:
「自分が好きだったせいか、これやだなってことはなかった。やっていればいろいろな人にお話しできたりするから、いいなと思ってズルズルと(続けてきた)(笑)」
昌平さんは2008年に亡くなり、2人の子どもも離れて暮らしていて、店は1人で切り盛りしています。
小林さん:
「(昌平さんには)『1人でも無理しないで頑張ってやれよな』って言われた一言だけ。それでもよく続けてやってこれた」

「顔そり」
常連客の山崎さん。理容院ならではの「顔そり」も小林さんにお願いしました。
肌を傷つけないように、シェービングレザーの丁寧な動きもお手の物。あごの周りだけでなく、目と眉の間の産毛なども手際よく処理していきます。30分ほどでカットと顔そりは終了。

常連客の山崎さん
山崎さん:
「すっきりしましたよ、いつも通りね。この歳でこういう目の周りとか、素早くやってくれるから技術的にも衰えていないし、すごいと思いますよ。このままね、元気が続く限りやっていただければ」
小林さん:
「動くうちはやりますよ。仕事となるとちゃんとするだね。あとは、ふらふらしてるんだけど、よくしたものでね」

急な階段もスイスイ
1人で理容院を営む94歳。元気の秘けつを聞くと、日常生活にあると言います。
急な階段もスイスイ。小林さんの家は2階にトイレがあります。洗濯機やお風呂があるのは地下。今度は階段を下ります。一日に何往復も上り下りをすることで丈夫な足腰を維持できているようです。
小林さん:
「苦にならないよ、トイレ行ったり他の用事で上ったり下りたり。運動のつもりで、ちゃっちゃっちゃ」

お昼は、ご飯とみそ汁、6種のおかずに甘酒
健康の秘けつは食事にも。お昼の食卓に、手作りのロールキャベツ、買ってきた漬物など、実に6品のおかずが並びました。
栄養バランスが偏らないよう、複数のおかずを用意して、何回かの食事に分けて食べるようにしています。
小林さん:
「こうやって出しておいてね、好きなだけ食べて、また冷蔵庫入って、次また出てくる。いっぺんには終わらない」
食事の最後に飲んでいたのは、自家製の甘酒。栄養が豊富だからと一日に2回は飲んでいます。
小林さん:
「ごちそうさま、いただきました」