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フランス菓子で地元・長野の魅力を発信 本場で11年修業を積んだ女性が洋菓子店オープン アルザスとバスク地方の郷土菓子がずらり 県産食材を使い「地産地消」目指す

「アルザス地方」 提供:西村さん

卒業後はスペインとの国境近くバスク地方にある200年以上前から続く老舗菓子店に就職。3年間修業をし、新メニューの考案などを任されるようになりました。

その後、別の店に移り、シェフ・パティシエに就き4年間、活躍しました。

フランスへ渡り10年が経とうとしていた頃、独立を考えるように。2年ほど悩みましたが―。

西村望さん:
「(最初に訪れた)アルザス(地方)のすぐ近隣の農家から、果物とか牛乳とか買って、そういうものをのんびり週末、料理して家族や友人と囲むという、その風景が残っていた」

西村さんがずっと忘れられなかったアルザス地方の風景。アルザスは降水量が少なく、日照時間が長いため、果樹栽培が盛んです。重なったのが生まれ育った長野です。

西村さん:
「私がフランス(アルザス地方)で印象に残った、生産者と作る人、お客さんがすごく近いというのが、(長野で)実現できると思った」

店の隣の畑

西村さんは2024年、フランスから帰国、地元・長野市に25年ぶりに戻りました。店をオープンするため実家の一部を改修、着々と準備を進めてきました。

西村望さん:
「『菜の花みゆき卵』という飯山の卵です」

焼き菓子のベースとなる小麦や卵は県産を使用。果物は自ら県内の農家に出向き仕入れています。さらに―。

西村望さん:
「これはうちのブドウ、スチューべンという昔の品種です」

店の隣の畑ではブドウをはじめ、柿やアンズ、ミントなどおよそ10種類を育てています。

西村望さん:
「食べたときに体にもいいし、心も元気になる。そんな菓子を目指している。フランスのお菓子を長野の材料でやりたいというのがあるので一番、理想的な環境じゃないか」

バスク地方の郷土菓子「ガトーバスク クレーム」(500円)

西村さんが目指すのは「地産地消」。フランス菓子を通じて、県産食材の魅力を発信したいとしています。

店の看板商品はバスク地方の郷土菓子「ガトーバスク」。県産の小麦粉と卵が使われています。アーモンドパウダーが入った厚いクッキー生地の中に、ラム酒風味のカスタードクリームがたっぷり。

(記者リポート)
「生地がザクッとしていて、中にクリームがたっぷり入っていて、おいしいです。クリームはラム酒の風味で、生地の香ばしさとよく合います」

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