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エアコン「霧ヶ峰」 なぜ、長野県の避暑地が名前に?かつては「上高地」「軽井沢」「志賀」も 開発当時「避暑地・別荘ブーム」 メーカーに聞いた信州とエアコンの知られざる関係

■「避暑地ブーム」の中、高原の名前に

三菱電機(株)静岡製作所ルームエアコン販売企画グループ・山岡徹さん

なぜ、信州の避暑地の名前に?

三菱電機(株)静岡製作所ルームエアコン販売企画グループ・山岡徹さん:
「(開発当時は)別荘ブームだったり、避暑地ブームだったりというのもあった。(当時)当社の保養所が白馬にありまして、涼しい、心地の良い快適な空気を感じて、自分たちがつくっているエアコンという製品、心地良い空気をお客さまにお届けするのと似てるよね、ということで発想を得て、高原の名前をつけたらどうだろうと」

当時、日本は高度経済成長期。「別荘ブーム」の真っただ中でした。"避暑地に別荘を持つ"、人々の「憧れ」がネーミングに反映されたといえそうです。

■「ブランド力」で長野県の高原に

霧ケ峰高原(諏訪市)

さらに―。

山岡徹さん:
「実は当時、長野県の高原の名前以外にもいろいろ候補に上がっていたそうなんですね。実際に、(静岡製作所のある)静岡県の日本平も候補に上がっていたと記録が残っていて、ただやはり避暑地というイメージだったり、ブランド的なイメージ、全国的な知名度で、やはり長野県の高原が強く、採用させていただいたと」

当時、三菱電機が生産していたエアコンは「霧ヶ峰」「上高地」「軽井沢」「志賀」の4種類のみ。「世界水準の山岳リゾート」を目指す信州の「ブランド力」は当時から高かったようです。

■時代と共に「上高地」などは姿消す

街の人に聞くと―

その後、時代と共に生活スタイルも変化。壁掛け形の「霧ヶ峰」は室外機と分けられるため小型化が進み主流に。

一方、床置き形の「上高地」、窓掛け形の「軽井沢」「志賀」は需要が落ち込み、姿を消していきました。

山岡徹さん:
「生活というか家屋の状況というか、日本の家屋の特徴に合っていた壁掛け形エアコンだったので『霧ヶ峰』が結果的に残った」

「霧ヶ峰」以外のエアコンがあったことは、今では県民も含めあまり知られていません。

(Q.以前、「上高地」「軽井沢」「志賀」と名前がついたエアコンが)

街の人:
「全然知らないです」
「分からないです」
「(ご存じない?)ないです、『霧ヶ峰』だけです」

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