
体にフィットするタイプのランドセル
特集は「ランドセル症候群」です。小学生が重い荷物を背負って通学することで、筋肉痛や肩こりだけでなく憂うつ感などの症状も引き起こすことを言います。2026年入学に向けたランドセル商戦が本格化する中、専門家に注意点を聞きました。
■「ラン活」が本格化 品切れの商品も

ランドセル売り場
子ども:
「これ背負ってみる」
「やっぱりハートが下についている方がいい」
長野市の百貨店。まだ5月ですが2026年入学に向けたランドセル商戦が本格化しています。
保護者:
「どれか他のも背負ってみる?」
保護者:
「周りの子たちも、もう買っている子がいっぱいいたので、慌ててきょう買いに来て」
「もう4月くらいからパンフレットとかも出てるって聞いて、見に行ってみようかなって」
近年は、人気モデルがすぐに売り切れるなどの理由でランドセル商戦・ラン活が早まっています。
こちらの売り場も3月から通常時の2倍以上となる250点の商品を取り揃えて対応しているということです。
百貨店ランドセルアドバイザー・佐分幸二さん:
「今年の場合、3月~4月にかけてのお客さまは非常に増えている。全部が全部なくなるわけではないけど、早いものはゴールデンウィーク明けから品切れが始まっています」
■“ランドセル症候群”に注意

ランドセルセミナー
5月10日には選ぶ際のポイントを解説する「ランドセルセミナー」も開かれました。
百貨店ランドセルアドバイザー・佐分幸二さん:
「皆さまは“ランドセル症候群”というのをご存じでしょうか?」

ランドセルの重さ研究・大正大学 白土健 副学長
注意点として挙げられたのが「ランドセル症候群」。あまり聞き慣れない言葉ですが…。
ランドセルの重さ研究・大正大学 白土健 副学長:
「言ってみればですね、“通学ブルー”と考えていただければ」
ランドセルの重さに関する研究を行っている大正大学の白土健副学長です。
白土副学長によりますと、「ランドセル症候群」は体に合わない大きさや重さのランドセルを背負って通学することで、筋肉痛や肩こりなどの体の痛みが生じ、さらに、それに伴って通学自体が憂うつに感じることを言います。
数年前から使われ始めたということです。
背景にあるのは、登下校時の荷物が年々、重くなっていることです。
教科書のページ数や副教材の増加、熱中症対策で水筒などを入れていくことも多くなっています。