
子宮頸がん予防のワクチン
子宮頸がん予防のワクチンです。国は、接種が推奨されていなかった期間に機会を逃した女性を対象に、公費で受けられる「キャッチアップ接種」を行っています。当初、3月末までの予定でしたが、ワクチンが足りず、希望しても受けられない人が多かったことから、3月中に初回の接種を受けた人に限り、期間を2026年3月末までに延長しました。医療機関は「ワクチンの効果とリスクを知った上で接種を検討してほしい」としています。
長野市の産婦人科医院を訪れた20代女性。接種を受けたのは、「子宮頸がん予防のワクチン」です。
原因となるヒトパピローマウイルスの感染を抑えるもので、半年ほどの間に3回の接種を受ける必要があります。
こちらの医院では、2024年の夏ごろから接種を希望する人が増えています。理由は「キャッチアップ接種」です。
子宮の出口に近い場所にできる子宮頸がん。若い女性に多いのが特徴で、国内では毎年およそ1万1000人が診断され、2900人ほどが命を落とすとされています。
予防に有効なのがワクチン接種。5割から9割のがんが防げるとされ、国内では、2013年に小学6年生から高校1年生を対象に接種が始まりました。
しかし、その後、全身の痛みなどの副作用が報告され、国は2022年3月までの間、積極的な接種の呼びかけを中止していました。
この「中止期間」に接種の機会を逃した人を救済しようと設けられたのが「キャッチアップ接種」です。自費だと6万円から10万円ほどかかる接種を、公費で受けることができます。
当初、3月末までの予定でしたがー。
県 感染症対策課・塚原仁課長:
「今年の3月末を期限としてキャッチアップ接種を行ってきたが、昨年の夏以降の大幅な需要の増加の影響でHPVワクチン自体が不足する状況があった」
ワクチンが足りず、接種を希望しても受けられない人が多かったことから、国は2024年11月、3月末までに初回接種を受けた人を対象に2026年3月末まで期間を延長しました。
4月以降に初回接種を受けた場合は、全額自費となります。
県 感染症対策課・塚原仁課長:
「(これまで接種をしていない人も)接種を3月までに開始すれば無料で接種を完了できるので、その点を考え検討してほしい」