
長野県労働金庫 中村賢二本店営業部長
展示した長野ろうきんはー
長野県労働金庫 中村賢二 本店営業部長:
「共生社会で障がいのある人もない人も共に生きていきましょうという目的が私たちの理念と合って展示をするように。ドキドキわくわくして仕事したいと常日頃思っているので、この事業をやらせていただくことで私の気持ちもざわめくのかなと」
■色彩豊かな「山」旅館でも展示

中棚荘
長野県小諸市の旅館「中棚荘」。大胆な色使いで山を描いた神崎秀康さんの作品「山」が飾られています。
宿泊客:
「凡人の我々が考えるような色使いじゃなくてタッチも面白い」
「絵はたくさん見るけど、色彩の豊かな絵は自分にない感覚なのでなぜこの色がこう感じるのか、その人の心情、人生が豊かで明るい方なのかなと感じた」
■作家は展示を喜ぶ

絵を描く神崎さん
知的障害を持つ作者の神崎さん。就労支援施設で働き朝や昼休みなど作業の合い間に絵を描いています。水性マーカーやクレヨンで描かれる作品。モチーフの多くは山です。
神崎さん:
「富士山。富士山の下にも山がある、煙出てるから浅間山」
30年ほど前に絵画教室で絵の指導を受けてから本格的に描き始め、買い取られた作品もあります。
神崎さんも今回の展示を喜んでいます。
アシストこまば 松井さん:
「飾ってもらってる。すごくありがたいことみんなに絵を見てもらいたいという思いが実現できるのでありがたい」

中棚荘 富岡直希社長
旅館は、同じ地域に住む作家の作品を地域の魅力の一つとして捉え、展示しています。
中棚荘 富岡直希 社長:
「宿泊者の方に地域の魅力や良さを伝える役割を果たしていく中で、アート作品から地域の良さを知ってもらいたいと事業に参加させてもらった。今までにないような切り口で知ってもらいたいと」
■県庁の作品描いた作者は受賞歴も

カミジョウミカさん
県庁にはカミジョウミカさんの作品が展示されています。
カミジョウさんは安曇野市在住。生まれた時から全身の関節が脱臼し易く、常に痛みと向き合いながら、生活してきました。
カミジョウさん:
「痛みがフワッと消える時がある。絵を描いていると集中して、両親に止められるほど」
絵を描き始めたのは入院中の19歳のころ。
カミジョウさん:
「寝たきりでも絵があるおかげで再生できた。自分のやれることが見つかった感じ」
コンテストで受賞するなど作品の評価は高く個展も開催しています。
■レンタルで「心ざわめく」瞬間を

県障がい者支援課 丸山夏穂さん
作品を見た男性:
「活力が湧いて元気が出てくる、みてるだけで楽しい感じ」
「すごくカラフルできれい。これだけ描けるということは相当努力されて技術力を高めていると思う」
見る者の心を捉えて離さないアート。レンタル事業が広がれば「ざわめく瞬間」がもっと増えそうです。
県障がい者支援課 丸山夏穂さん:
「見ててざわざわ、わくわくする、で、何をモチーフに描いたか教えてくれない作家さんもいるので、こちらがどういう風に書いたんだろうと想像力をかき立てられるのがすごく魅力。細部までこだわりのある作品が多いのでそういうところを見て楽しんでもらえたら」