■母の言葉を思い出し

佐久穂町のJR八千穂駅前にある「タミーベーカリー」
岡山にあるパン店の開業支援を行う会社で基本を学び、移住の翌年、空き店舗を改装して店をオープン。店名の「タミー」は、二人の母親の名前が同じ「たみこ」なのに由来しています。開業にあたり拓也さんは、母・タミ子さんの言葉をよく思い出したと言います。
タミーベーカリー・木田拓也さん:
「(移住当時)この町にパン屋さんがなかったんですよ。私の母がもともと実家で美容室を経営していたんですけど、母がなんで田舎に美容室を建てたのって聞いた時に『美容室がなかったから建てたんだよ』と。美容室があれば皆さんに喜んでもらえると思ったと、その言葉をすごく思い出して、自分も地元の方たちに喜んでもらえるような、地元になかったパン屋をここにつくりたいと思った」
■地元食材の魅力を発信

甘酒まるぱん(194円)
生地の基本材料は100%国産の小麦粉に、イースト、水、砂糖、塩とシンプル。バターや卵を含め安心・安全にこだわっています。
タミーベーカリー・木田拓也さん:
「自分たちに子どもがいるので、子どもたちが食べて笑顔になってくれるというか、親も安心して食べてもらえるようにという思いでスタート。(店名を)母親の名前からもらっているので、母の手料理のような、毎日食べても飽きない優しいおいしさのパンを焼きたいなと」
地域に溶け込む取り組みも。地元食材の魅力を発信しようと、近くの酒蔵から仕入れた甘酒を練り込んだ優しい甘さのパンや、信州サーモンのパニーニも販売しています。
■一番人気は「牛乳パン」

タミーの牛乳パン(259円)
店の一番人気は「牛乳パン」。生地には南佐久の牛乳を使っています。
タミーベーカリー・木田拓也さん:
「ご縁をいただければ使わせていただきたいし、信州にはたくさんおいしいものがあるし」
ツーリングの途中に立ち寄った男性2人。牛乳パンを購入しました。
静岡から:
「(食べて)うん、おいしい。懐かしい、昔のミルククリームの感じ。人気ナンバーワンの味、分かりますね。シンプルだけどおいしい」