
絵を描き始めた聖さん
「恐竜」と触れ合うことはできません。そこで、聖さんは絵を描き始めます。
しかも、周囲が驚くほどの集中力で。エネルギーが注ぎこまれ感情の爆発は減っていきました。
母・道子さん:
「好きなものができるというのはすごい強い力なんだなって感じた。ずっと観察してて自分が没頭できるものがあると人は穏やかになるのかなと。ただ興味がないことは徹底的に興味がないので不器用、そこの落差がすごくある。だから好きなことを止めない方がいいな」
■自分の思いを言葉にするのが苦手

聖さんが描いた動物
聖さん:
「風で気持ちいいね」
聖さんは今も自分の思いを言葉にするのがちょっと苦手です。その代わりに絵で自分を表現します。
カメラマン:
「いろんな動物いるね」
聖さん:
「全部ここら辺にいる動物」

聖さんの作品「汚い色なんてないよ」
「汚い色なんてないよ」という作品。
小学校の授業では「黒は汚いからあまり使わない方がいい」と指導されたと言います。
それに違和感を覚えた聖さんはー
聖さん:
「(何でカメレオンなの?)いろいろな色に変わるから。(どんな色もすてきだよって?)そう。これ、足跡の色が(木に)移ってこうなっている」
黒、白、茶。「汚い色なんてない」と後に通子さんに話しました。
母・通子さん:
「メモみたいな代わりなんですよね、言葉がそんなにわからない。これが一番おしゃべり、多く語っているということ」
■才能が開花

ライオンの絵にキビタキを登場させる
この日、聖さんは大好きなライオンの絵に鳥のキビタキを登場させました。図鑑を見ながら、鉛筆で下書きをして水性インクのペンで色を塗っていきます。
ライオンの視線の先にキビタキが描かれています。

8歳の頃の作品
4歳の頃からこれまでに描いた作品は600点近くになります。
こちらは8歳の頃の作品。
母・通子さん:
「あれって思って。なんかうまいな、こんなの描けるの、8歳」

北杜市長賞「日本オオカミ復活!」
独特な構図や色使いに感心するようになった通子さん。
コンクールに出品すると、みごと受賞。