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あの日は秋晴れ 多くの登山者が…戦後最悪の被害 死者58人・行方不明者5人 「火山防災」は今…山荘の支配人「使命は教訓を伝える」【御嶽山噴火10年】

八丁ダルミ 

噴火後、毎年、御嶽山を訪れていてその変化を感じています。

噴火時に登山(岐阜・可児市から):
「道も変わっていますし、シェルターもできているので『あ、変わったな』と。逃げられるところがあるので逃げる、っていうことが必要」

■八丁ダルミにも

八丁ダルミを歩き30分―。

コンクリート製のシェルター

(記者リポート)
「山頂・剣ヶ峰の手前まで来ました。コンクリート製のシェルターが並んでいます」

噴火当時付近には2つの山荘がありましたが、解体されシェルターとなりました。周辺は整備されましたが、一部に噴火の爪痕も。

■登山者の意識も変化

御嶽山 剣ヶ峰

3067m、山頂・剣ヶ峰―。

噴火後、登山者の意識も変化しているようです。

愛知から:
「自分だったらどうしよう、どこに隠れようって(登山中)途中で思いながら」
「もうヘルメットは絶対、あとは『ここ(山頂付近)はもう止まらずに歩きましょう』って」

■剣ヶ峰北側の「二ノ池」

噴火前 二ノ池山荘 写真集より

かつてはエメラルドグリーンの美しい池だった剣ヶ峰北側の「二ノ池」。

二ノ池 水たまりほどに小さく

火山灰の流入で池は濁り、水たまりほどに小さくなりました。

二ノ池山荘

そのほとりに立つ「二ノ池山荘」。火口から最も近い山小屋です。

二ノ池山荘・小寺祐介支配人

二ノ池山荘・小寺祐介支配人:
「噴煙が迫る中、外にいると危険なので、どんどん小屋の中に入ってくださいと大声で案内をさせてもらいました」

当時を振り返る支配人の小寺祐介さん。

登山者を下山まで誘導

噴石が直撃する中、逃げ込んだ登山者約50人にヘルメットや水を配りその後、下山まで誘導しました。

二ノ池山荘・小寺祐介支配人:
「私自身、冷静でいるつもりでしたけど、やっぱり膝が震えていました」

二ノ池山荘 シェルターの役割も担う

山荘は2019年に再開。屋根と火口側の壁に噴石などを通過させない「アラミド繊維」を張り巡らし、「シェルター」の役割も担っています。

■山荘の支配人 使命は「教訓を伝える」

山荘に降ってきた噴石を展示

二ノ池山荘・小寺祐介支配人:
「噴火当時、山荘に降ってきた噴石を展示しています。長さ40cm、重さ7kg。ここが噴石が当たるエリアに建つ山小屋だということを忘れないための『教訓』という意味でもあります」

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