YouTube X Instagram

交通事故で大けが経て…作る喜び 本業は理容師の75歳「海のジオラマ」作り ミリ単位のパーツ組み合わせ力作ぞろい

■「神様が与えてくれた」ジオラマ

入院生活を送っていた頃(提供:一ツ柳さん)

以降、次々と難しいテーマに挑んできましたが、熱中したのには理由がありました。

実は、始める前、交通事故で大けがをして2年半、入院生活を送っていたのです。

ジオラマ制作者・一ツ柳外吏春さん:
「これでダイビングもできないし、沢登りもできないし、苦痛で悩んでいた時があったので、(ジオラマ制作は)神様が与えてくれたものだと思いますよ」

30作目となる「リオのカーニバル」

そんな父を、長男・敬行さんはー

長男・敬行さん:
「(当初は)何やってるんだろうなと思ったんですけど、1人で根気よくやっていて、とても素晴らしいと思います」

■8年前から30作目を制作中

30作目「リオのカーニバル」の一部

現在、集大成と位置付ける30作目の制作が進行中です。

ジオラマ制作者・一ツ柳外吏春さん:
「最後の作品で30作目さ。『リオのカーニバル』にしようと」

取り掛かったのは2016年。

途中、母の介護や自身のがん治療で中断していましたが、最近、再開しました。

今、作っているのは海岸沿いのショッピングモール。

ブティックを細かく再現

3階建てに重ねてしまえばほとんどは見えなくなりますがー。

記者:
「手を抜こうとは思わない?」

一ツ柳外吏春さん:
「思わないね。やっぱり見る人は、こうやって見ちゃう」

■作品「まつり」の見どころはー

架空の海辺の街を想定した「まつり」(2007年制作)

「超老芸術展」には6つの作品を出品。自信作は2007年制作の「まつり」です。

舞台は架空の海辺の街。祭りも想像を膨らませました。

「まつり」山車の上には神職やクジラも…

龍をあしらった大きな山車。

神職が先頭に立っています。

山車の上にはー

ジオラマ制作者・一ツ柳外吏春さん:
「クジラです、哺乳類で一番大きいと言ったらクジラ。こういうの(山車)があればいいなと思って」

「まつり」先に一杯やっている役員たち

みこしのてっぺんは鳳凰ではなく『ミノカサゴ』。

にぎわう屋台に、楽しそうな家族連れ。取材クルーも。

役員の一部はこっそり宴会を始めています。

「まつり」一ツ柳さんと誰かの姿も

堤防にいる2人は、もしやー

ジオラマ制作者・一ツ柳外吏春さん:
「ぼくですよ。ぼくと、どこの彼女かな?女房とは限りませんよ(笑)」

■75歳でも衰えぬ制作意欲

ジオラマ制作者・一ツ柳外吏春さん(75)

けがや病を経てものを作る喜びを人一倍感じてきた一ツ柳さん。制作意欲は75歳になっても衰えていません。

ジオラマ制作者・一ツ柳外吏春さん(75):
「自分でやりたいことをできるってことは、最高だと思ってね。やる気になれば人間、誰でもできますよ、何でも。問題はやる気があるかないかだよ。それだけです」

  • facebook
  • twitter
  • LINE
長野放送ニュース

あなたにおすすめ