
桑の湯・桑沢弘幸さん
企業の協力で6月3日から始まった後継者募集。銭湯などの運営経験などが条件ですが、既に3件の応募があったそうです。
桑の湯・桑沢弘幸さん:
「なくすんじゃなくて、後を譲るということができる段階まで来まして、跡を継いでいただければ自分としては一番うれしい」
■季節、天気、気温、その日にあった湯加減を

桑の湯
後継者に望みをつなぎ…。
いつものように釜場の火入れで一日が始まります。

火入れ
桑の湯・桑沢弘幸さん:
「小さな炎から炎を大きくしていくのがうちの一日の始まりです」

薪で沸かし続けてきた
重油やガスで湯を沸かす銭湯が多い中、桑の湯は製材業を辞めてからも解体業者などから廃材を譲り受け薪で沸かし続けてきました。

温度を確かめる
桑の湯・桑沢弘幸さん:
「きょうもいい湯加減です。季節、天気、気温、その日にあった温度を設定してあるんですけど、最後は人間の肌じゃないとわからないんで」
■常連客「日常の風景が…」

午後3時ー
午後3時ー
「いらっしゃいませ、どうぞ」
オープンと同時に常連客が入っていきます。

30年以上の常連客
こちらは30年以上の常連客。2日に1度は利用してきたということです。
30年以上の常連客:
「やわらかいですよ。油(でたいて)じゃないから、ひりひりしない。(なくなるのは)寂しいです。お疲れさまでした、お世話になったからありがとうございましたと」

50年ほど通う常連客
上田市から来た大学生4人組。
大学生:
「3月ごろにSNSで廃業の告知があったから(来た)。こういう見た目の風呂屋ってなかなかないんですけど、なくなってしまうのは残念」
こちらは、50年ほど通っていた男性です。
諏訪から:
「昔は、来れば近所の人がいたり、同級生のお父さんお母さんがいたり、僕にとって日常の風景なんですね、これ。それが今、非日常で、もう見られなくなる景色になっているのが残念」
■小学2年生からラブレター「ここが好き」

母・節代さん
スタッフが休憩の間、節代さんが番台に座りました。
するとー。
女湯の客:
「おばあちゃんだ!大当たり!」