
「アベックタヌキ」
雑誌やSNSの影響で人気が継続。店には県外からも客が足を運んでいます。
こちらは東京から訪れた女性。以前、本で見かけた「アベックタヌキ」を予約していました。松本から木曽方面へ観光する女性のために、地名プレートのサービス付きです。
東京から:
「かわいかったです、とっても。都内でも絶滅の危機に瀕(ひん)していて、食べる機会も少ない。クラシカルなバタークリームもあまり見なくなってきているので、こういうところに来て買うのが楽しみです」

「明正堂」
佐久市臼田で60年続く和洋菓子店「明正堂」。

代表・田中裕二さん
こちらのたぬきケーキは多くの人に愛されてほしいと「たぬみちゃん」と名付けて、2年前から販売しています。
作っているのは店の代表・田中裕二さん。

バタークリームをカップケーキの中と上にたっぷり
バタークリームは幅広い世代に合うよう口溶けを滑らかにし、甘すぎないようにしています。
これをカップケーキの中と上にたっぷりと。チョコレートでコーティングして、目やリボンをつけると、「たぬみちゃん」の完成です。

「たぬみちゃん」380円
記者がいただく―。
(記者リポート)
「バターの塩味とチョコレートがマッチしていてとてもおいしいです。口どけがなめらかなのでフォークが止まらなくなります」

さまざまな表情が特徴
実はこちらのケーキは復刻版。父・善助さんが作っていた「たぬきケーキ」を40年ぶりに復活させました。
明正堂・田中裕二代表:
「『かつて若い人』には懐かしくて、『今若い人』には新しいという感覚を伝えていけたら」
表情も工夫しています。
明正堂・田中裕二代表::
「ケースに並べてみて、ただ見ているよりもあっち向いたり、こっち向いたり、愛嬌のある方がよりかわいいのではないかと」
客:
「かわいいですね、ほんとに。愛嬌がありますよね」
この日、作った「たぬみちゃん」は20個ほど。午後4時には完売しました。
明正堂・田中裕二代表:
「昔を懐かしんで年配の方や中高年にも食べていただきたい。若い年代の方にも食べていただいて、将来的に懐かしくなれるお菓子があってもいいんじゃないか」

「パティスリー・オースガ」のたぬきさんケーキ(上)、「明正堂」のたぬみちゃんケーキ(右下)、「翁堂」のタヌキケーキ(左下)
懐かしさとかわいさで再び人気のたぬきケーキ。県内の店でもファンに支えらえ、しっかり「生息」しています。