
「たぬきさんケーキ」
特集は、かわいい見た目とバタークリームの味わいが特徴の「たぬきケーキ」です。扱う店が減少し「絶滅危惧種」とも言われていましたが、今、人気が再燃しています。長野県内のたぬきケーキを取材しました。

「パティスリー・オースガ」
長野市の権堂アーケードから細い路地を入った先にある「パティスリー・オースガ」。

「たぬきさんケーキ」397円
(記者リポート)
「ありました!ショーケースの中に、かわいいタヌキのケーキが並んでいます」
丸いフォルムにかわいい顔。「たぬきさんケーキ」は店の一番人気です。

パティスリー・オースガ・大菅和彦さん
2013年の開店後、雑誌の企画をきっかけに販売を始めました。
パティスリー・オースガ・大菅和彦さん:
「オープンして目玉になる商品がないので、どうしたらいいかと思っていたところに(企画で)1カ月間だけでもいいから作ってみようかなというのが始まりで、それから結局、人気があってずっと作っています」

バタークリームをたっぷり
作る様子を見せてもらいました。スポンジにチョコレートクリームを挟んで、「土台」のケーキを作ります。その上にバタークリームをたっぷり。
パティスリー・オースガ・大菅和彦さん:
「顔の部分になってくるんですよね。耳をつけると大体、予想がついてくる」

チョコレートガナッシュをかける
スライスアーモンドの「耳」をつけたら、チョコレートガナッシュをかけ、指でつまんで「顔」を作ります。
パティスリー・オースガ・大菅和彦さん:
「一番気をつかうのは顔を作るところですかね。かわいくできないと自分でも納得できないんで」

たぬきさんケーキ
昭和30年代に誕生し、全国に広まったとされる「たぬきケーキ」。昭和50年代までは流行していましたが、生クリームの普及に伴い、扱う店が減り「洋菓子界の絶滅危惧種」と言われるようになりました。
パティスリー・オースガ・大菅和彦さん:
「生クリームに押されてバタークリームの衰退が始まって、若い洋菓子職人はバタークリームになじみがないので、そもそもなかなか作らない」
しかし、数年前から若い世代を中心とした「レトロブーム」の影響で「見た目がかわいい」と人気が再燃。インスタグラムでは「#たぬきケーキ」で2.5万件以上が投稿されています。