■幼なじみが励まし続け

舟券 ※舟券の購入は二十歳から
一方ー。
矢沢乃莉子さん:
「『井沢聖奈』って書いてある!はー、うれしい」

幼なじみ・矢沢乃莉子さん
今は山梨県の大学に通っていますが、この日、電車を乗り継ぎ6時間かけて応援に駆け付けました。
養成所に入った井沢さんを手紙で励ましてきた一人です。
幼なじみ・矢沢乃莉子さん:
「手紙にも『今、これ泣きながら書いてます』とか書いてて、つらいなって思ってました。養成所に入れてる時点ですごいことだから、胸張って頑張ってほしいと言いました。楽しみにしてる人たくさんいるので、思い切り走ってほしい」
■必死に食い下がる デビュー戦の結果は

井沢選手は、右端
井沢さんのデビューはこの日の第4レース。
さあ、いよいよ本番です。
6人で競うボートレース。井沢さん以外は男子選手です。体力や体重の男女差は決定的な要素ではなく、男女関係なく競うのがボートレースの特徴です。

井沢選手は左端の6コース(提供:日本レジャーチャンネル)
(実況)
「デビュー戦を迎える6号艇、井沢聖奈が6コースです。小さなころ訪れた、この蒲郡で見たボートレースのエンジン音や迫力に魅了され、収益が社会貢献にもつながる世界と選んだボートレーサーでもあります。河童を探すのが趣味?不思議ちゃんキャラクターでもありますが、水上では伝説の女子レーサーを目指してほしい存在でもあります」

スタートでやや出遅れる6コースの井沢選手
ボートレースは助走スタート。井沢選手、やや出遅れました。
必死に食い下がります。

井沢選手は最後尾に
ボートレースは先行するボートが圧倒的に有利です。
徐々に離されていきます。

デビュー戦は6着
デビュー戦は「6着」。
デビュー戦はほろ苦い結果に。

レース後の井沢選手
ただ、無事故で完走し、安どの表情です。
井沢聖奈選手(20):
「とりあえずホッとしてます、安心してます。まだまだ技量が足りないなという部分があるので、努力していきたいんですけど、やっぱりボートレース楽しいなって思いました」
■家族「はじまったばかり」

幼なじみ・矢沢乃莉子さん
親友の矢沢さんは―。
幼なじみ・矢沢乃莉子さん:
「ほれ直しました。伝説のボートレーサーになってほしいです」

父・寛さんと幼い頃の井沢選手(提供写真)
実はこの日、井沢さんがレーサーになるきっかけをつくった父・寛さんら家族もレースを見守っていました。
父・寛さん:
「無事にゴールしてくれと祈りながら見ていました。頑張ったね、おめでとう、という言葉ではなく、まだまだ始まったばかりだよと伝えたい」

長野県出身者初の女子ボートレーサー・井沢聖奈選手(20)
幼い頃の夢を叶えた井沢選手。次の「夢」は?
井沢聖奈選手(20):
「SGに出られる、『レーサーと言ったら?』で名前が出る選手になりたいです。お客さんからの声援・応援があると励みになるので、いっぱい応援してください」
最高峰の選手たちが競うレースを目指して。井沢さんの挑戦は始まったばかりです。