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涙の休業 名物ドライブイン「食堂S・S」 愛され60年…メニュー150種類以上、トラックドライバーの胃袋と心を満たす 高齢化など理由に店主が“苦渋の決断” 常連客は再開信じる

客と握手する店主の佐藤秀喜さん

食堂S・S木曽本店 店主・佐藤秀喜さん:
「来る方、来る方が『やめちゃうの?』『本当にもったいない』『困っちゃうよ』とか逆に今この時期になると『頑張って次を探して早く再開してよ』という声も多く」

「閉店」ではなく「休業」にしたのは佐藤さんも後継者が現れることに希望を持っているからです。

建物を残して、「後継者候補」には広丘店で修業してもらい、いつか再開させたいと考えています。

食堂S・S木曽本店 店主・佐藤秀喜さん:
「早くまた再開してよと、それに本当に早く応えたいと思っている。また『再スタート』という形で今、考えてます」

広島からのドライバー

夕方4時すぎ―。

早めの晩酌を始めたのは広島からやって来たトラックドライバー。群馬まで、片道900キロのロングドライブです。

広島からのドライバー:
「(この店は)心休らぐっすね」

ここで一杯飲み、車中泊するのが10年来の「お決まり」でした。

広島からのドライバー:
「最後に寄れると思ったので。(注文は?)おれは飲むばっかりなので、からあげとやまかけと梅クラゲとサバ。(サバは外せない?)ですね」

夜の営業

夜7時―。

夜のピークタイムを迎えました。

「おいしい」

10年来の常連客・松本から:
「やっぱり名物ですから、これは食べておかないと」

ドライバーに地域住民。閉店まで、にぎわいは続きました。

子ども:
「(味は?)…」
「おいしいだって」

広島からのドライバー

広島からのドライバー:
「次また広丘(店)でね」

妻・秀美さん:
「よくあっち泊っているもんね」

晩酌を終えた広島のドライバー。これからも広丘の店には立ち寄ると言います。

広島からのドライバー:
「おばちゃん、広丘(店)まで出るって言うから、まだ会えるけえ、大丈夫よ」

「おやすみなさい」

「食堂S・S木曽本店」

60年に渡って愛されてきたドライブイン。

営業は4月28日までです。

秀美さん

妻・秀美さん:
「普通なら途中で飽きてきたら他のお店にうつっちゃったりして当然なのに、そこまでして一生懸命通ってきてくれた人がいたことに、ありがたいなと。感謝感謝、何につけても感謝が出てくるようになった」

食堂S・S木曽本店

食堂S・S木曽本店 店主・佐藤秀喜さん:
「今まで本当に愛されてきたんだなと。誰かいい方がいたら続けてもらいたいという気持ちはあります。この「食堂S・S」という名前を背負って頑張ってもらいたい」

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