
改築したアトリエ兼イベントスペース
ふるさとへの愛着は、古い建物に向かっていきました。
自身も台風災害で被災した地元を元気づけようと浸水被害に遭った布団店の倉庫を改築、アトリエ兼イベントスペースにしています。

善光寺門前の地図
「古き良き未来地図」もそうした思いの中で生まれたもの。
当時、活動していた善光寺門前には魅力的なリノベーション店舗が多く、それを「つなげたい」と思ったそうです。
トモヤアーツさん:
「点と点をつなげたいというのが最初のコンセプトでした」

「鯉焼き」を販売する「藤田九衛門商店」
第一弾は30店舗の掲載でしたが、第五弾は85もの店舗を掲載しています。

明治元年創業の老舗書店「朝陽館」
トモヤアーツさん:
「お店一個が盛り上がるというよりは、お店同士がつながれば、もっとすごい新しい化学反応が起きるんじゃないかなって」

「Sirafu」
地図を手に続いて向かったのはー。
「湯福神社」の向かいにある喫茶店「Sirafu(シラフ)」。

トモヤアーツさんが描いた「Sirafu」
トモヤアーツさん:
「新しいものと古いものがうまく融合がされていて、これぞリノベーションの店舗って感じがして本当に大好き」

鴨林克彦さん(右) ながはり朱実さん(左)
店を営むのは鴨林克彦さん(50)と、ながはり朱実さん(51)夫婦です。

漆喰を塗った壁
トモヤアーツさん:
「こっち(の壁)は漆喰塗って?」
Sirafu・ながはり朱実さん:
「漆喰は後から、自分たちで塗ったの」
Sirafu・鴨林克彦さん:
「(もともと)砂壁だったの」

梁(はり)はそのまま
築70年ほどの住宅をリノベーションし2022年、店を開きました。
梁はそのまま、壁は夫婦で塗り直しました。
2階の席からは湯福神社や善光寺が望めます。
Sirafu・鴨林克彦さん:
「(一番好きなところは?)全部ですかね。(店は)客と一緒につくっていくものなので、まだ始めたばかり、これから頑張りたい」

2階でブレンドコーヒー(450円)を飲む
Sirafu・鴨林克彦さん:
「お待たせしました。ブレンドコーヒーです」
トモヤアーツさん:
「おいしい。(ゆっくりできますね)そうですね、すごい力が抜けますね。肩の力が抜けるというか、安心しますね」
時折、景色を眺めながらコーヒーを―。
ゆっくりとした時間が流れます。
トモヤアーツさん:
「お店の歴史とか人の生活してきたにおいとか、体温がちゃんと残っているのがすてき」

古き良き未来地図一巻~五巻
古さと新しさが溶け込んだ店の数々。
トモヤアーツさんの冊子はその個性に気づく道しるべです。
創作家・トモヤアーツさん:
「一個一個が人のような個性のあるものが、街に点在しているのをゲーム感覚で街を旅しながら、新しいキャラクターに出会っていくような形で、個性的なお店を見つけて街を冒険してもらいたい」