これまで単独チームだった鉢盛中と菅野中。
試合に出る機会が減ってしまうことにもなりますが、前向きに捉える部員もいます。
鉢盛中の2年生:
「(試合に)出ている人も、ミスしたら代えられるとかプレッシャーの中できてるので、より緊張感のあるプレーができると思います」
菅野中の2年生:
「(合同チームは)楽しいんですけど、しっかりやりたいという意識が高まりました。もっとちゃんとやらないと試合出られないなと」
■教員の働き改革にもつながる
「合同チーム」は「地域移行」の目的の一つ、教員の働き方改革にもつながっています。
この日は3校のうち、2校の顧問が指導。3人の顧問が出る必要はありません。
もともと菅野中の外部コーチだった岩垂佑哉さん(25)が加わっており、指導陣は十分です。
■指導者の確保、報酬の設定など課題も
「合同チーム」はいわば第1段階。
次の段階として市は2026年度までに休日の部活動を「地域クラブ」に移行し、外部の指導者に託す計画です。
ただ、それには指導者の確保、報酬の設定、運営ノウハウの確立といった課題をクリアしなければなりません。
5つの「合同チーム」の中には、現時点で外部の指導者がいないチームもあります。
松本市スポーツ事業推進課・三井正勝課長補佐:
「目標としてはクラブチーム化を目指すが、大きな課題は指導者が足りない、少ない。学校と市と地域の方で、指導者を探していくことが必要になっていきますし、適正な指導ができるよう、指導者の研修、教育も必要になってくるのかなと」
外部コーチの岩垂さんはー。
外部コーチ・岩垂佑哉さん:
「学校側には協力してもらえるとこちらも楽かなと。今後、長く地域移行でやっていくなら、地域に全部お任せでやっちゃうと指導者も大変だと思うので、学校の教員と指導者とでうまくやっていければ」
持続可能な部活動。
その仕組みを作るには自治体、学校、地域の協力や理解が不可欠のようです。
松本市では他に、新たな受け皿となる民間事業者のバドミントンクラブができた他、合唱やバスケットボールなど一部の休日の活動は指導者を確保した上で既に地域クラブ化もしています。
地域や活動によって事情が異なるため、進み具合には差があり模索が続いています。