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「4コマ漫画」最終話に88歳作者は 連載49年“1万4205話”と向き合う 信濃毎日新聞の夕刊休刊

■愛犬「ポタ」も漫画に登場

NBS「わが家のあいどる」のコーナーに出演した愛犬・ポタ(2008年放送)

犬好きの西沢さん。

NBSの「わが家のあいどる」のコーナーに出演したことがあります。

NBS「わが家のあいどる」のコーナーに出演した愛犬・ポタ(2008年放送)

愛犬「ポタ」は漫画にも登場させています。

西沢まもるさん(当時):
「漫画のポタはどうも憎たらしいという人もいる。だんだんかわいくしようと思ってるんですけど」

愛犬ポタが登場

ポタは最終話直前の9月21日、天国へ。漫画で「追悼」しました。

「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「(漫画の中では)ただかわいいだけの犬でした。ボケにかわいがられてる」

■疲れる世の中…ほっとしてほしい

「ズクたん」作者・西沢まもるさん

西沢さんには49年、心掛けてきたことがあります。

暗く辛い記事も載る紙面。漫画だけは「気持ちが落ち着く場所になれば」と描き続けてきました。

「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「始まるときのあいさつで、『疲れる世の中だけど、皆さんにほっとしてもらえればいい』と書いた。なにしろほっとしてもらえればいいんですよ。楽しんでもらえれば」

■休刊と連載終了の知らせに…

夕刊休刊のお知らせ

一方、夕刊をめぐる環境は大きく変わりました。

ピーク時の1978年にはおよそ7万3000部を発行していましたが、インターネットの普及などで徐々に減少し、ことし7月には1万7600部余りに。

8月、西沢さんは休刊と連載終了を知らされました。

西沢まもるさん 妻・そのさん

「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「そう来るかなとは思ってたんですけどね、突然、文化部長さんが飛んできて『休刊になりました』と。切なさって言いますか、なんて言うんでしょうね、なんとも言えない」

妻・そのさん(81):
「限りなく続くというのがありえないでしょ。始めがあれば最後があるわけだから」

■最終話の原稿「ほっとした感じ」

最終話もいつも通り午後2時から

9月29日―。

「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「やっぱり緊張してます。非常に緊張してます」

夕方の締め切りに間に合うよう、最終話の原稿もいつも通り、午後2時から描き始めました。

午後4時、最終話の原稿完成

大腸がんを患いこれまでに2度、手術し、5年ほど前からは目の具合も悪い西沢さん。「限界」を感じ始めていました。

「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「正直ほっとしたんですよ。きついんですよ。机に座って書いているんだから楽だろうと思われますけどね、かなりきついです。9月いっぱいやってくれと言われて、途中で死んだらどうしようとか、そういうことは考えました」

9月29日午後4時最終話の原稿が完成ー。

「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「言いようがないですね、ほっとした感じしかないですね」

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