
信濃毎日新聞の夕刊に49年にわたって連載された漫画「ズクたん」
特集は最後の4コマ漫画です。信濃毎日新聞の夕刊が9月30日休刊となりました。49年にわたって連載された漫画「ズクたん」も最終話に。描き終えた88歳の作者を取材しました。
■連載49年「1万4205話」と向き合う

信濃毎日新聞の夕刊が9月30日で休刊となった
100年余り続いた信濃毎日新聞の夕刊。9月30日で「休刊」となりました。
その歴史の半分近い49年間にわたって連載された4コマ漫画があります。タイトルは「ズクたん」。

主人公の少年「ズクたん」と飼い犬の「ボケ」を描いた原画
主人公の少年「ズクたん」や飼い犬の「ボケ」の日常をほのぼのと描いた作品です。

「ズクたん」作者・西沢まもるさん
作者は長野市在住の西沢まもるさん・88歳。休刊前日、最終話となった「1万4205話」に向き合っていました。
「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「これが最後と思えば、やっぱりね。どうしようか、何日も前から考えまして。夕刊受けとった人が、まず4コマ見る。それがうれしいんですよね」
■西沢さんの直訴が切っ掛けで連載

1973年、子育てのために長野市にUターン(画像提供:西沢さん)
西沢さんは山ノ内町出身。
19歳で上京し子ども向け雑誌などに漫画を描いていましたが、自然豊かな場所で子育てをしようと、1973年、長野市にUターンしました。

連載初期の切り抜き
「ズクたん」の連載、実は西沢さんの直訴が切っ掛けでした。
信毎にたびたび漫画を投稿していたこともあり、先輩漫画家の推薦状を手に掛け合ったということです。
「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「できたら信毎で仕事したいなと思っていたんですよ、題名まで決めて。ちょうど紙不足の時代で、新聞も紙面減らして漫画なかったんですよ、その頃。
年が明けて9月になったら紙の事情がよくなって『描いてもらおうか』と」
■日常を描きつつ、世相も反映

話題は「長嶋茂雄さん引退」
「ミスター」長嶋茂雄さんが引退した年に連載開始―

4コマ漫画には世相も反映
「ズクたん」たちの日常を描きつつ、世相も反映ー。

カラーになっても「手書き」にこだわる
カラーになっても「手書き」にこだわる―。
「ズクたん」作者・西沢まもるさん:
「水彩(絵の具)で色を塗ると柔らかい感じが出ますよね。タブレットでやるとべタッとした感じ、濃淡がないもんで、固い感じに。手書きでよかったなと思ってますけどね」