
バリアフリースタイル ルルカ代表・西條智香さんと長女の夏未さん
特集は誰もが参加できる「バリアフリー」なマルシェです。企画しているのは難病の娘を育てる母親。同じような境遇の家族にも「楽しむことを諦めないで」というメッセージを込めて開催しています。
■母と娘の成長の証し

バリフリマルシェ 縁日のような出店
焼きそばやかき氷の出店。ヨーヨー釣りなど「縁日」のコーナーも。
8月、長野県安曇野市の住宅公園で開かれた「バリフリマルシェ」です。
訪れた人:
「バリアフリーだって聞いたので、車いすでも来られるかなと思って、ありがたいです」

バリアフリースタイル ルルカ代表・西條智香さん
「バリフリ」は、バリアフリーの略。企画したのは千曲市の西條智香さん(49)です。
バリアフリースタイル ルルカ代表・西條智香さん:
「障害があるお子さんって、なかなかお祭りに行くってすごくハードルが高くて、そんな中でぜひ体験してほしいなと」

西條さんの長女・夏未さん
「バリフリマルシェ」は車いすで移動できる段差がない場所・近くに駐車場がある場所を選び、あらかじめ出店者にもさまざまな人が来場することに理解を求めて開催しています。
2022年4月から県内各地で開催し、この日が7回目。きっかけをつくったのは西條さんの長女・夏未さん(10)です。
西條さんの長女・夏未さん:
「みんながわくわくするマルシェにしていきたいです」

生後「アントレー・ビクスラー症候群」と診断された夏未さん
「マルシェ」は母と娘の成長の証しでもあります。
夏未さんは「アントレー・ビクスラー症候群」という病気を抱えて生まれました。頭蓋骨の成長が制限されることに伴いさまざまな症状が出る難病です。
多い時で11の診療科にかかり、1歳から2022年までに4回の手術を受けました。
■挑戦をあきらめない

千曲市の西條さんの自宅
9月、千曲市の自宅―。
「はい、どうぞー」
「いただきます」
夏未さんは現在、小学4年生。通常の学級と、支援学級を行き来して学んでいます。
西條智香さん:
「お茶碗を持って、というのができないので置いたまま、これで切ったりつまんだり」

夏未さんは腕の関節が動かしづらい
症例が少なく、治療も生活もずっと手探り。
腕の関節が動かしづらいためトングに似た器具を使って食事をします。