
「卓球愛」溢れる91歳の男性
特集は「卓球愛」あふれる91歳の男性です。競技歴は80年以上で、今年も全国大会に出場し、優勝を果たしました。目標は「生涯現役」。元気の秘けつと衰えぬ情熱を取材しました。

社会人クラブ「岡谷ベテランの会」の会長も務める浜惣六さん91歳
夜の体育館から軽快な音が響いてきます。マシンから出るボールを鋭くスマッシュするのは岡谷市の浜惣六さん。1932年・昭和7年生まれの91歳です。
社会人クラブ「岡谷ベテランの会」の会長で、仲間と週1回、練習に励んでいます。
卓球マシンによる「ノック練習」は…
浜惣六さん(91):
「1000本くらいは1回にやっちゃう。(きょうの調子は)普通だね。やっぱ暑いもんで、ここへ来てボール見て、音聞けばちょっと元気出るね」

高校時代の浜さん
競技歴は80年以上。卓球と共に歩んだ人生です。
卓球と出会ったのは小学生の頃。近くのボート店に卓球台があり、近所の子どもたちと手作りのラケットで遊んだそうです。
浜惣六さん(91):
「ラケットを糸のこぎりでうまく切り抜いて板切れでやってた。卓球が身近な楽しい遊びだった。そうやって触れあってきた」
本格的に競技を始めたのは、岡谷工業高校の卓球部に入ってから。

公民館などで自主練習する浜さん
卒業後も家業の製糸業・運送業の仕事をしながら公民館で自主練習を重ねました。
浜惣六さん(91):
「毎日4時間くらいやった。自分の家、商売をやっていたから、仕事の時間を短縮してうんと詰め込んでやって早く終わりにして、社会人になってから高校時代より練習量が多かった」
社会人選手として実力をつけ、20代のころから国体に9回出場。
長野県開催のやまびこ国体などでは県代表の監督も務めました。

自宅にはこれまで獲得した多くのメダル
これまでに出場した「公式戦」は2000試合以上に上り、自宅にはたくさんのメダルが並んでいます。
浜惣六さん(91):
「(7人兄弟の)末っ子だったので何かで勝たないとと思って。『よし、俺は卓球で1番になってやるぞ』と」