■サルの追い払いにも効果
県内でも注目されるヤギの飼育。以前、紹介した小谷村の集落では農地の雑草を食べてくれるだけでなく、サルの追い払いにも効果を上げていた。
もちろん、住民たちの心も和ませている。
伊折集落の住民:
「かわいいよね。生き物はかわいいや」
■“草刈り代行” レンタルは順番待ち
ヤギの人気ぶりをうかがえる施設がある。伊那市の「産直市場グリーンファーム」。
動物たちとふれあってもらおうとロバやヤギを飼育し、15年ほど前からレンタルにも対応している。
ヤギのレンタルは1頭で3カ月・3000円。最大6カ月まで延長可能。現在、7歳前後までの70頭ほどがレンタルの対象となっているが―
産直市場グリーンファーム飼育部主任・小池裕子さん:
「今は貸せるヤギが全てレンタル中でして」
ヤギは農家を中心に引く手あまた。リピーターも多いということだ。現在、20組が順番待ちをしていて、早くて1カ月待ちという状況。
産直市場グリーンファーム飼育部主任・小池裕子さん:
「エコな除草として人気が出てる。地域の人でヤギを待っているという方もいて、借りていく方も多い。『ヤギがこの家には来るよ』という情報があるみたいで、地域全体で交流があるということで、ヤギを借りる方がここ何年か増えている」
■若者もヤギを地域との交流に活用
ヤギを地域との交流に生かしている若者たちもいる。
ヤギ親衛隊・上野真太郎さん:
「ヤギは頭をつつき合うのが遊びみたいで、たまにこうやって頭を角持って押し合いみたいなことをすると楽しいかなって。なかなか体力使いますけど…」
こちらは信州大学の学生有志「ヤギ親衛隊」。キャンパスに近い畑の一角に小屋を建ててヤギを1頭を飼っている。
ヤギの名前はー。
ヤギ親衛隊・山本果凛代表:
「草取正雄です。(オス・5歳)私がつけたわけではなく、創始者がつけたので『草刈正雄』が好きだったかもしれないです」
2016年に発足したヤギ親衛隊。「ヤギのミルクを飲もう」というのが出発点だったが、今はヤギとボランティア活動もしている。
ヤギ親衛隊・山本果凛代表:
「夏の期間は地域の草刈りボランティアに出かけたり、地域のイベントに呼ばれたら行く活動をしている」