
警察学校の卒業式、教官と卒業生
信州の「教場」。先日、長野県警察学校で11人の初任科生が卒業を迎えた。伝統の盾を持って走る「最後の試練」も乗り越え、いよいよ現場に配属される若い警察官。涙の旅立ちを取材した。

初任科 第178期 卒業式
7月28日、長野県警察学校で初任科生第178期の11人が卒業を迎えた。
答辞・樋口綾巡査:
「県民の期待と信頼にこたえられる警察官になります」
卒業と同時に現場へ配属される若い警察官たち。

伊藤しのぶ校長補佐(右)と柄澤颯人巡査
伊藤しのぶ校長補佐:
「長野中央署でもっと伸びてきてね。楽しみにしてるからね、柄澤ならできるよ」
こみあげる涙は、厳しい「教場」での日々を乗り越えた証し。

寮生活(2023年5月)
警察学校では全員が寮生活。
体操とランニングが朝の日課だ。

警察手帳などの装備品を点検
2022年10月に採用された初任科生11人。
「点検・礼式・教練」の授業では、警察手帳や手錠など装備品の扱いや基本動作を学ぶ。

警笛
志村圭一教官:
「警笛ひとつとっても自信がない奴は、音色が全然だめだよ、伝わってこないよ。声じゃなくて警笛を使って職務執行するんだから、警笛を吹くだけでも自信を持って堂々とやる」

行進
犯罪と向き合い犯人と対じする警察官。自身や仲間を危険にさらさないよう、規律や協調性を重んじる姿勢を教え込まれる。

警察実務(鑑識)を学ぶ
警察学校で学ぶのは鑑識作業や事故処理などの「警察実務」、逮捕術や武道などの「術科」、そして刑法、警察行政法などの「法学」3つの分野。

術科(逮捕術・武道など)を学ぶ
厳しい訓練に規律重視の団体生活。
途中でリタイアしてしまう人もいて、178期も当初の17人から11人に減っている。

同期はかけがえのない存在
それだけに苦楽を共にし、励まし合う仲間は、かけがえのない存在だ。

赤羽美雪巡査
第178期・赤羽美雪巡査:
「すごくつらかったんですけど、同期が支えてくれて、そのおかげでここまで頑張ってこられたかなと思います」

野澤将吾巡査
第178期・野澤将吾巡査:
「県民の方々にしっかりと安心感を与えられるような優しくて、たくましい警察官になりたいと考えています」