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山間地支え半世紀 “唯一”のタクシー会社 運転手が買い物手伝いも 女性社員2人奮闘 旅行業にも進出

■ドライバーが買い物にも付き添う

宮本さんは買い物に付き添う

買い物にも付き添う―。

ひじり観光タクシー・宮本悦子さん:
「杖もっていくから、これ押して」

小林とよ子さん(92):
「ありがとう、えっちゃん」

お年寄りの暮らしを支えるタクシー。

宮本さんはドライバー以上の存在となっている。

小林とよ子さん(92):
「タクシーが近場だから、本当にうれしい。えっちゃんは心の優しい人。『おばちゃんどうだ、何か買い物あるか?(食べ物)なければ、私が行くよ』と電話よこしてね、えっちゃんが心配事してくれる」

ひじり観光タクシー・宮本悦子さん:
「若い人がみんな出ているから、一人暮らしとかしているので、ちょっとでも支えになって、ちょっとしたことだけどね、やりがいがあります」

■デマンド交通、スクールタクシーも

デマンド交通「しんまち号」

住民の「足」となる業務は他にも。

路線バスがなくなってから市が事業化した、予約運行のデマンド交通「しんまち号」の運行も2022年から請け負っている。

さらに、信更地区、七二会地区の小中学校の「スクールタクシー」も運行し、子どもたちの通学も支えている。

■旅行業進出 事務職の女性が猛勉強

提供:ひじり観光タクシー

ひじり観光タクシーの創業は1969(昭和44)年。半世紀以上にわたって地域を支えてきたが、人口減少とともに利用客が減少。

主軸のタクシー事業は厳しさを増している。

そこで次の一手、旅行業に進出することに。

ひじり観光タクシー 旅行事業部・黒岩説子さん

ひじり観光タクシー 旅行事業部・黒岩説子さん:
「世の中も様変わりして、人口も減って、タクシーに乗ってくれるお客も減少する。その時点で新しい事業にチャレンジして、私が試験を受けることになり」

経理などを担当する事務職員として2018年に採用された黒岩説子さん(55)。

全国各地の観光資源やツアーの組み方などを猛勉強し、2年がかりで「国内旅行業務取扱管理者」の資格を取得し、2022年、「旅行事業部」の担当者になった。

富山への日帰り旅行

6月2日―。

ひじり観光タクシー・宮本悦子さん:
「おはようございます。よろしくお願いします」

雨の中、次々に観光バスに乗り込む人たち。

旅行事業部が始めたツアー、その名も「ひじり希望の旅」。

この日は富山への日帰り旅行。

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