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ロシアとの戦闘で負傷 ウクライナ元兵士「空手」が縁で高森町に避難 イゴールさん「ほっとしている」

ロシアとの戦闘で負傷したウクライナの元兵士が付き添いの弟と共に長野県高森町に避難してきました。空手を通じた縁で、町が避難民を受け入れるのはこれで2度目となります。

20日午後6時ころ成田空港に、笑顔で姿を見せたのはイゴール・ユカリチュクさん(46)と弟のイワンさん(41)です。

ウクライナから避難してきました。

ウクライナから避難・イゴール・ユカリチュクさん:
「ずっと楽しみにしていて、やっと日本に来ました」

ロシアによるウクライナ侵攻。イゴールさんは志願兵として最前線で戦ってきました。

しかし、これまでに足や頭を5度負傷。軍を除隊し日本への避難が認められました。

もともと飯田市に本部を置く空手団体「禅道会」のウクライナ支部長だったイゴールさん。代表の小沢隆さんが暮らす高森町への避難を決めました。

21日午前1時ころに高森町に到着。付き添いの弟イワンさんと共に、町営住宅で生活します。

高森町へ避難・イゴール・ユカリチュクさん:
「みんなと会えて、これから住む所に着いてほっとしています」

禅道会・小沢隆首席師範:
「(禅道会の)ウクライナの指導者が4人亡くなっている。(イゴールさんが)無事、日本に来られてほっとしているのが率直なところです」

21日午後には道着に身を包み会見にものぞみました。

高森町と禅道会に感謝の気持ちを込めてウォッカと軍のTシャツを贈る―。

高森町へ避難・イゴール・ユカリチュクさん:
「戦争の経験は一言でいうと、とても悲しく怖い出来事。何もかも残念なことばかり、まだ戦闘は続いているが(仲間が)守りぬくと信じている」

高森町では2022年、禅道会の門下生などウクライナから避難してきた親子9人を半年間、受け入れました。

高森町・壬生照玄町長:
「戦争で苦しんだ皆さんが心を癒やす時間をもつこと、町民の一人として受け入れて楽しい生活を送っていただけるようお願いしたい」

イゴールさんは、戦闘で傷ついた兵士らのリハビリセンターを母国につくるため、日本で必要な知識を学びたいということです。

滞在期間は未定ですが、禅道会では避難生活を支えるための支援を募っています。

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長野放送ニュース

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