「煮る」を楽しむ
NBSアナウンサーが
毎週木曜日に産経新聞紙上にリレーで執筆している
「VOICE」
今回は私の趣味の話です。
ご一読ください!
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冬が訪れると思い出す昭和の情景があります。
ストーブの熱でコトコト煮物料理を作る様子です。
子供心にも寒さで縮こまる身体を解放してくれるような温もりを感じていました。
焼くでも炒めるでもなく、煮る調理方法こそ冬にふさわしい・・・。
休日の楽しみの一つが料理です。
最近煮ることに夢中になっています。
最初は信州名物の鞍掛豆でした。
調理法は単純極まりないのに驚くほど美味。
食べ始めると止まらなくなります。
次に虜になったのは薄揚げ。
昆布と鰹節の出番です。
丁寧に出汁を取り、味付けはほんの気持ち程度の醤油と塩だけ。
大好きな豆腐屋の手作りなのでこれで十分。
揚げと出汁の旨味が存分に味わえます。
この冬始めたのが真子(マコ)の昆布巻きです。
真子とは真鱈の卵のこと。
この時期だけの旬の食材を昆布でぐるぐる巻きにして、調味料で煮ます。
ポイントはお酢を加えること。
早朝に仕込んだ煮物を晩酌でつまむ。
煮ることの喜びを一日楽しんでいます。