利之、京都へ行く。第六話
火曜よる9時放送中のドラマ「鴨、京都へ行く。」
連動企画「利之、京都へ行く。」第六話。
このドラマ、実におもしろい!
前半に様々な伏線が張られ、
中盤から後半にかけてその伏線が一つに集約される。
実によく練られた作品だと思う。
今週は父と息子、祖父と孫の関係も重要な要素として絡んできた。
泣けたなぁ。
最近僕はこういうのに弱いのである。
さて第六話のキーワードは「失敗上等!」だった。
ドラマの中で番組タイトルが流れる前に京都の観光名所が
次々に現れる映像があるが、その一つに巽橋(たつみばし)の映像がある。
あの橋は京都の飲み屋街の一等地・祇園の象徴的な場所である。
僕は学生時代の一時、
巽橋を間近に見下ろすビルの四階でアルバイトをしていた。
祇園は学生の身分で飲み食いなど出来る場所ではなかった。
でもせっかく京都にいるのだからどんな世界なのか肌で感じてみたい!
そこでアルバイトで潜入することにしたのである。
店で最も高級な酒がスコッチの"ロイヤルハウスホールド"
粋な客が一杯どうかと勧めてくれたことがあるが、
あの味を越えるウイスキーにはまだ出会っていない。
仕事終わりに一見さんお断りの店に連れて行ってくれた客もあった。
京都の大人の世界を垣間見る
貴重な体験をさせてもらったその店のオーナーは、
祇園の街で一旗揚げたいと地方から来た人だった。
失敗上等!という気持ちがあったかどうかは知らないが、
その店は浮き沈みの激しい街で今でも立派に営業している。