■市川監督も魅了「階段」はそのまま

八の字型の階段
思いが伝わり、2023年に購入が決定。家族や友人の助けも借りながら、約2年かけて、改修を行いました。
木次萌さん:
「もちろんプロに任せる部分もあったけど、自分たちで手をかけることで、この歴史を受け継ぐような感覚になった」
新しく生まれ変わった旅館。木次さんに案内してもらいました。
木次萌さん:
「この階段が、市川崑監督がこれを見てここで撮ろうと決めた階段です。ここがアイコニック(象徴的)な場所であるので、八の字になっていて、そういった階段は珍しくて両側から上がれるというところに市川崑監督も引かれたと聞いているので、ここは絶対残さなくてはと思いました」
シンボルともいえる階段は今もそのままです。
■「バランスを大事に」新旧を融合

リビングは吹き抜け
リビングは―。
木次萌さん:
「吹き抜けをつくりました。ここはもともと2階に部屋があったんですけど、過ごしやすく、大人数が入っても苦しくないような天井の高い空間を目指して設計してもらいました」
メインリビングは「新旧の融合」を重視。建物を支える「梁」や当時の「土壁」はそのまま、モダンな雰囲気にしました。
木次萌さん:
「どこまでやるかはすごく難しくて、古くさくて誰も来られない場所では困るし、新しくしすぎて、皆さんつまらないものになってしまうとか、そのバランスがすごく難しかった」
■「映画そのまま」の“犬神部屋”

「犬神部屋」
そして、階段を上ると―。
木次萌さん:
「お待ちかねの『犬神部屋』をご紹介したいと思います」
撮影に使われた部屋はできるだけ元の姿を維持したままで、作品の雰囲気にあった小道具も用意しました。
木次萌さん:
「犬神家のファンの皆さんもいらっしゃったと思うので、そういった方たちもまたここに来て楽しめる。『結構変わってしまった』ではなくて、ここに来て、『映画の中そのままだ』と思ってもらえる場所になったらいいなと」
さらに、建物の外には―。
木次萌さん:
「ここはもともと土蔵だった場所を、今回サウナに改装しました」
手づくりのサウナは10トン以上の土を使い、壁や腰かけ、床などを厚さ30センチ以上に押し固めました。

