
車中泊避難
発生から1カ月半がたつ熊本地震では、「車中泊避難」を選んだ人が多くいました。健康被害のリスクがあるため、国や自治体は、長期の車中泊避難は推奨していませんが、避難所の環境が整っていない場合などの一時的な避難方法として想定されています。長野県内の自治体はどう対応しているのか。飯島町と千曲市で取材しました。
■選択肢としての「車中泊」

飯島町で開かれた車中泊講座(8月20日)
7月28日に最大震度7を観測した熊本地震。発災直後は、自治体が設置した避難所の中ではなく、駐車場に止めた車の中で寝泊まりする「車中泊避難」を選んだ人が多くいました。こうした状況を受け、県内でも「車中泊避難」を検討する動きが出ています。
避難所を研究 日本福祉大学・山本克彦教授:
「最優先はエコノミークラス症候群の予防なので、極端な話、そこをしっかり押さえれば車中泊避難は選択肢として十分可能、大事な避難方法と言えます。足を伸ばして寝られるようにシートを倒すとか、でこぼこした隙間を埋めましょう」
飯島町は8月、被災地支援に携わった経験のある専門家を招き、「車中泊避難」について学ぶ講座を開きました。
飯島町 総務課・斉藤修司 課長補佐:
「住民の皆さんがご自身の身を守るための選択肢を増やしておくことが重要であると考えています。その有効な手段の一つとして、車中泊の有効性を考えているところ」
■健康被害リスクと国の見解

車中泊避難のメリットとデメリット
「車中泊避難」は、プライバシーが守りやすいというメリットがある一方、エコノミークラス症候群などの健康被害のリスクが高いことや、避難の状況が把握しづらく、支援が届きにくいというデメリットがあります。
熊本地震では、猛暑の影響もあり、自宅の駐車場で車中泊避難をしていた70代の女性が熱中症の疑いで命を落とすケースもありました。国は、長期の車中泊避難は推奨していません。
ただ、避難所の環境が整わない場合などの一時的な避難方法として想定していて、各自治体に駐車スペースの検討と環境整備の促進を求めています。

