■130年続くそば店の「唯一無二」

佐々木そば店・小坂和彦さん
この削りたてが支える味があります。
佐々木そば店・小坂和彦さん:
「すごく(袋を)開けたてはいい匂いがするんです」
取引先の一つ、明治創業の「佐々木そば店」。そばつゆのだしは130年間変わらず「能登重」のかつお節です。
佐々木そば店・小坂和彦さん:
「残念ですね。うちで『かつお節』ってお願いすると決まった状態のものが届いていた。だしが出やすいように、恐らく荒い削りになっていると思う。『かつお節』とはいっても、実はさば節(の割合)が多い。そばに合うようにさばが多くなっている」
かつおとさばの割合などは長い試行錯誤で生まれたもの。削りたての節で作っただしは優しく深い味わいです。
小坂和彦さん:
「おいしいです。唯一無二ですよね、あのかつお節は。うちのそばに一番合う状態のつゆだった。残念です」
■保育園も「非常に残念」

保育園に配達
地域に根ざした配達も。保育園の給食にも10年以上だしを届けてきました。
妻・晶子さん:
「これが35グラム、そっちは8グラム」
少量ずつ小分けにするなど細かな注文にも応えます。
ここ2年、店では新たな業者への事業承継も探りましたが、細かいニーズへの対応は引き継ぎが難しく、断念しました。
長野市 加茂保育園 園長:
「(だしは)一番の料理の基本、味の基本をなすもの。非常に大事な部分を担っていただいた、非常に残念です」
■常連客「コクがある」

中央道り
この日もなじみ客が来店しました。
市内ですし店を経営:
「なかなか手に入らないさば節が欲しくて。卵焼きのだしです。かつお節のだしは、あっさりしすぎて濃厚さがない。さばの方がこくがあるというか」
街の様子も変わりました。20年ほど前には店があった場所にマンションが建ち、店舗もその1階に引っ越しました。
石坂正志さん:
「(店のある)中央通りも昔から残る店の方が少なくなって、跡を継ぐ人がいる店の方が少ないからね。ここらへんで潮時かということです」

